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ビタミンCとビタミンC誘導体の違いとは?美容効果についてのメリットとデメリットを解説

ビタミンCとビタミンC誘導体の違いとは?美容効果についてのメリットとデメリットを解説

食事やサプリメントから摂取したり、スキンケアに使われていたりと、美容や健康に欠かせない栄養素であるビタミンC。そんなビタミンCについて、近年はさまざまな研究が進み、新しい情報がアップデートされています。ここではビタミンCとビタミンC誘導体の違いをはじめとする美容効果にまつわる知識をまとめました。ビタミンCの基本知識として、ぜひ参考にしてください。

2022.07.13 セルフケア

ビタミンCに期待できる役割は?

一般的な知識として認知されているビタミンCは、メラニンの生成抑制やコラーゲンの合成、活性酸素から体を守る、鉄の吸収促進、抗ストレス作用といった働きです。きれいな肌を目指すだけでなく、健康面でも必要とされるビタミンCが肌や身体に与える役割についてチェックしてみましょう。

ビタミンCの役割
  • 風邪や感染症、貧血の予防
  • 免疫力を高める
  • イライラや無気力などストレスの緩和
  • 歯周病の予防
  • シミやしわ、たるみ、ニキビ、乾燥などの予防効果
  • 白内障の予防

このようにビタミンCは美容効果だけでなく身体を守る役割も担っていることも考えられています。美容と健康の両方に大切な栄養素ということが、あらためて実感できますよね。

ビタミンCの必要摂取量は?

1日あたりに必要なビタミンCの摂取量は年齢によって異なりますが、食事として摂る場合、成人では1日の推奨量が100mg(参考:2020年版食事摂取基準)とされています。

一部ではビタミンCの過剰摂取で下痢や吐き気が生じることもあるといわれているものの、成人であれば2,000mgが安全な上限値とされているため、健康な方であればリスクはほぼないと考えられているのが現状です。

一方でスキンケアとして使う場合、高濃度のビタミンCは肌に塗布すると肌表面で酸化し、肌刺激になる可能性があります。ビタミンCの濃度が高いほど品質保持に使われる添加剤も多くなるため、肌が敏感な方には不向きとなることも。

そもそもビタミンCは、皮膚に吸収されにくく、空気に触れるだけで酸化してしまう不安定な成分です。肌につければ美肌効果が期待できるというかんたんな話ではないからこそ、正しい知識を知っておくことが大切なのです。

ビタミンCとビタミンC誘導体の違いは?

ビタミンCが配合されたスキンケアなら、多くの方が目にする「ビタミンC」と「ビタミンC誘導体」という言葉。この違いを知っている・知らないでスキンケアを選ぶ視点が変わります。

この機会に覚えてみてくださいね。

ビタミンCのメリット・デメリット

ビタミンCとは、肌につけた瞬間からビタミンCとしての効果を発揮する成分です。

化学名では「アスコルビン酸」「L-アスコルビン酸」と呼ばれ、「ピュアビタミンC」「活性型ビタミンC」「即効型ビタミンC」と表現されることもあります。

冒頭で紹介した通り、さまざまな肌トラブルに効果が期待できる反面、空気に触れると酸化してしまう不安定な成分であり、肌に吸収されにくいという性質を持っていることが特徴です。

そのため、美容効果は高いのに扱いづらいという成分としても知られています。

ビタミンC誘導体のメリット・デメリット

美容効果が期待できるビタミンC(=L-アスコルビン酸)のデメリットを改良した成分が、ビタミンC誘導体です。

別名「プロビタミンC」とも呼ばれ、ビタミンCになる前の成分として捉えることができます。

体内の酸素と反応することでビタミンCに変化し、ビタミンCの効果を肌に届けてくれます。大きく分けて3種類に分類されますので、それぞれの特徴をまとめてみました。

【水溶性ビタミンC誘導体】

水に溶けやすく、肌への浸透スピードが早い性質を持ちますが、浸透の深さは浅いタイプのビタミンC誘導体で、化粧水や美容液によく使われます。

アスコルビルリン酸Na、アスコルビルグルコシド、グリセリルアスコルビン酸、3-グリセリルアスコルビン酸、ビスグリセリルアスコルビン酸、3-O-エチルアスコルビン酸などが挙げられます。

【脂溶性ビタミンC誘導体】

安定性が高く、脂に溶けやすい性質を持つのが脂溶性ビタミンC誘導体。

浸透スピードは遅いものの、深く浸透しやすいとされています。クリームや乳液に使われ、テトラへキシルデカン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビルなどが該当します。

【両親媒性ビタミンC誘導体】

水溶性と脂溶性、両方の特性を持ち合わせているのが特徴です。新型ビタミンC誘導体として肌への吸収スピードが早く、深く浸透するというメリットがあります。

ただし、安定性が低く高価というデメリットも。パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na、イソステリアルアスコルビルリン酸2Na、カプリリル2-グリセリルアスコルビン酸、ミリスチル3-グリセリルアスコルビン酸などあります。

ビタミンCを取り入れる方法

日常で手軽にビタミンCを摂取する方法は、肌に塗るスキンケア(外側から)と食事やサプリメント(内側から)と、大きく2パターンあります。ここでは、効率よく摂取するポイントをご紹介します。

外側から取り入れる場合

最新のビタミンCやビタミンC誘導体が含まれたスキンケア商品には、成分を効率よく肌に浸透させるために、さまざまな知恵やテクノロジーが取り入れられています。

例えばビタミンCの場合、高濃度配合が可能な活性保持型ビタミンC(ASVC)、酸化に対する安定性を高め、吸収率を高めてくれるリポソーム化などが注目を集めていますね。

ビタミンC誘導体も保湿効果・メラニン抑制効果をはじめとする即効性、浸透性、安定性が高い成分が開発されています。

このようなスキンケア商品は、洗顔直後に化粧水→美容液→乳液→クリームと基本的な順番を守ることも浸透率を高めるポイント。

商品によって使う順序が変わることもあるので、使用方法や使用量を確認したうえで継続的に使うことがおすすめです。

内側から取り入れる場合

フルーツや野菜に多く含まれているビタミンCは、水溶性のビタミンCとなります。水溶性ビタミンは水に溶ける性質を持っているため、調理方法に注意が必要です。

例えば野菜を下茹ですれば、茹でた水にビタミンCが流れてしまいますので、茹で時間は短くする、煮込み料理は汁まで飲むなど工夫してみましょう。

また、キャベツやレタスなどの葉野菜は、切って置いたままにするとビタミンCが減るので、直前の調理がおすすめです。

ちなみに、ビタミンCが豊富に含まれている柑橘系のフルーツを食べるとシミができやすいと一時期話題になりました。これは「ソラレン」という成分が原因になるためビタミンCとの直接的な関係はないとされています。

ただし、ソラレンを含む果物はビタミンCを多く含んでいるものも多いので、念のため紫外線を浴びる前にはレモンやオレンジ、アセロラ、キウイといった果物の摂取は控えるとベターです。

食材や調理法方によってビタミンCの損失が変わると覚えておいてくださいね。


まとめ

身近な美容成分として認識されているビタミンCは、その効果や特徴を掘り下げると想像以上に複雑です。肌にも身体にもうれしい作用がたくさんあるビタミンCだからこそ、知識と情報を持って、じっくり選んでみてはいかがでしょうか。

■Writer's Profile

izumi

ライフスタイルライター|日本化粧品検定1級|TCカラーセラピスト|旅、美容、グルメ、おしゃれ、働くアラフォーの心に響いたリアルライフを執筆    

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