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自分の体に着目しよう!生理やおりものと上手に付き合って快適にハッピーな生活を 

自分の体に着目しよう!生理やおりものと上手に付き合って快適にハッピーな生活を 

2022.07.02

年齢、ライフイベント、仕事など、取り巻く環境が女性のライフスタイルや健康にも大きく影響している現代。

忙しい日々を送っている女性のなかには、生理やおりもの、デリケートゾーンに関する悩みを持ちながらも、なかなか相談できなかったり、受診できずにいるという方も多いのではないでしょうか。

今回、「女性のカラダに着目したプレコンセプションケア」をライフワークとして研究を行っている東京大学医学部 産婦人科学教室 准教授 原田美由紀先生に、女性がいきいきと健康に過ごすための秘訣をお伺いしました。

プレコンセプションケア」とは、女性やカップルが将来の妊娠を考えて生活や健康と向き合うことを指します。また、妊娠を考えている女性だけではなく、全ての女性にとって、自分のカラダに着目して健康的な生活を送ることが大切ともされています。

原田先生の活動や考え方を通して、私たち女性がさまざまな悩みとどう向き合って、健康的に人生を送るかのヒントをお聞きしました。

膣内フローラに着目し女性特有の病気を長年研究!原田美由紀先生の経歴

原田先生は、「女性の体に着目したプレコンセプションケア」をライフワークとして研究されており、特に「多嚢胞性卵巣症候群」の研究をずっとされていました。

腸内細菌叢の研究を進めていて、細菌叢の研究に興味があったところに、声をかけていただいて膣内フローラにも興味を持たれています。

現代の女性が抱える生理の悩み

働く女性の生理の悩みにはどんなものがありますか?

やはり生理痛、そして生理の量が多い過多月経や過重月経の悩みをよく聞きます。生理に関する痛み、量、期間での悩みが多いです。

生理痛の悩み、具体的にはどんな悩みを聞きますか?

よく聞くのは下腹部痛や腰痛ですね。例えば、子宮内膜症の場合、お腹が痛いだけではなく肛門の奥の方が突き刺すように痛いということもあります。その他、生理になると頭痛が出るという人もいますし、あまり多くはないですが胃痛の人もいます。

生理中に外陰部がジンジンと痛むのも生理痛でしょうか?

外陰部がジンジンと痛むというのは、あまり聞くことはありませんが、血流の変化で起きることはあると思います

生理の悩みは相談しにくいイメージがあります。

確かに、相談しにくいと感じるかもしれませんが、もっと早く来てくれれば良かったのに、もっと早く相談してくれれば良かったのにという人が多いです。生理との付き合い方が上手じゃない人が多いと感じています。

例えば、痛み止めは癖になっちゃうからと考え、ギリギリまで我慢しちゃって結果痛みで倒れちゃう人もいます。

でも、痛み止めは早めに飲んだ方がよくて、今日痛くなるかもと感じるならその日の朝に飲んだほうがいいです。

また、低用量ピルなどもありますので副作用も知ったうえで、うまく使っていくのがおすすめ。生理と上手に快適に付き合っていく方法を気軽に相談してほしいですね。

どのタイミングで病院に行けばいいのかが分からず難しいです。

ぜひ、かかりつけのドクターを持ってほしいと思います。かかりつけ医をどうやって選ぶとよいか、というのはなかなか難しい問題ですが、以前、クリニックのHPに載っているドクターの言葉と見た目で判断しているとおっしゃっている方がいて、おもしろい選び方だなと思いました。いずれにしても、かかりつけ医を持つことが大切です。


痛いなとか、おかしいなと思って気になったら受診してください。治療をどうするかは、受診してから決めれば良いことですし、薬の飲み方や正確な情報を知るためにも受診してほしいと思います。

早めの受診、早めの相談が生理痛と上手に付き合っていくコツだと思います。

デリケートゾーンは清潔に保って

デリケートゾーンケアの大切さや必要性についてはどのようにお考えでしょうか?

クリニックなども含め、受診される方の悩みとしてはおりものの悩みが多く、もしかしたら1番多いかもしれません。ニオイが強い、かゆいなどの症状が多いですが、それらは繰り返してしまうと厄介です。

膣の中には細菌(膣内フローラ)がいて、例えば乳酸菌は膣の環境を整えてくれたり、膣の中をきれいにしてくれる良い菌です。

おりもので受診されたら、おりものの検査をしたり、膣内に抗生物質を挿れたり、膣内洗浄などを行います。でも、繰り返してしまうのは、膣内フローラの状況があまりよくないということです。一時的に治ってもまた症状が出てしまうこともあります。

そのベースには個人の体質もありますが、外陰部と膣の関係性は深いとされていて、外陰部のケアや洗い方に問題がある方も。かゆみが出ている方だと、薬用石鹸で洗ってしまうと、よい菌が死んでしまってバランスが悪くなり、また調子が悪くなってしまいます。膣の中まで洗う必要はないですが、デリケートゾーン専用の特化した石鹸を使うのも良いですね。

また、家に余ってたからなど抗生物質を気軽に飲んじゃう人もいるのですが、必要のない抗生物質を飲むとよい菌が死んでしまい、よくない菌がはびこりやすくなります。抗生物質を飲んでカンジダ膣炎になってしまったという人もいるので、自己判断ではなく受診してほしいですね。

おりものシートの常用はどうでしょうか?

下着の種類にもよるのですが、ナプキンやおりものシートでトラブルになる人もいます。これは私見ですが、おりものシートを常にしているのは通気性も悪くなってしまうのであまりよいことではないと思います。

乾燥している場所ではないのに、ずっとシートがついているのは不衛生。かつ、大腸菌などお尻周りの菌も近くにいるので、当てっぱなしはあまりよいことではないと思います。つけるならまめに変えましょう。

おりものシートと同様、生理の終わりかけもナプキンを変える頻度が減りがちですよね。そうすると調子が悪くなってしまったり、不衛生に。

デリケートゾーンのことを考えると、おりものシートやナプキンはまめに変えて清潔さを保つことが大事です。かと言って、洗いすぎはNG。ぬるま湯で洗うのでもOKです。

デリケートゾーンケアの大切さ

デリケートゾーンケアやフェムテックが浸透してきたと感じています。

フェムテックなどの言葉が出ることによって注目が高まってきましたよね。それによって、デリケートゾーンケアや生理痛、不妊のことが話題に上るきっかけになるのはとてもよいことだと思います。

女性が健やかに年齢を重ねていくためにできることはありますか?

ようやく、こういうことが話題に上るようになってきたと感じています。デリケートゾーンケアなど、現在は20代から40代の比較的若い方がターゲットになっていると思いますが、膣内のよい菌は女性ホルモンの影響を受けていて、実際、年齢が上がって更年期になると減っていきます。

女性ホルモンそのものが膣粘膜を保っているが、女性ホルモンが下がってくると乾燥してしまうのです。私は患者さんには、冬の手荒れと同じようなものが膣の表面で起こるとお伝えしています。乾燥により、膣の表面に細かい亀裂が入って出血したり、おりものが黄色っぽくなったり、むずかゆくなったり。

更年期はそういうトラブルが非常に起こりやすいです。若い方だけではなく、年齢を重ねると変化していく環境に対しての手段を考えていくことも広がっていくといいなと思います。社会全体でフェムテックやデリケートゾーンケアが広まってきたら、今度は年代などで個別の対応ができるように広めていきたいですね。

my-museの読者さんにメッセージをお願いします。

フェムテックというワードが出てきて、自分のカラダについてちゃんと知ろう、どうしたらいいのか自分から勉強していくという素材や環境ができたのはとても良いことだと思います。

病気になってからの治療も大切ですが、病気の一歩手前から自分でできるセルフケアも大切。デリケートゾーンケア、生理痛など、自分のカラダを大事にしてあげてほしいし、かつ自分のカラダに着目していると調子がおかしくなると気づきやすいはずです。

そして、正しい情報を仕入れるのも大事なので、ぜひ専門家に相談してほしいですし、かかりつけ医を持ってほしいと思います。

生理痛や女性特有のカラダの悩みなど、女の子のカラダだから仕方ないではなく、使える道具は使って、もっと快適にハッピーに生活していければいいなと思います。

■Writer's Profile

kico

元国際線客室乗務員。現在は、旅、美容、ライフスタイルを中心として執筆活動をしながら、モダンカリグラファーとしても活動中。子育てをしながら、「ママでも美しく楽しく」をモットーに、美ライフスタイルを追及中。

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