フェミニストが運営する日本初のラブグッズストア「ラブピースクラブ」が主催する色々な国の人たちと生理についてとことん語るイベント「ラブピースクラブの生理トーク Vol.2」が開催されました。
今回は、台湾発の吸水ショーツ「ムーンパンツ」開発者のユアンイーさん&ジャーナリストの伊藤詩織さんをお招きし、日本と台湾の生理カルチャーの違いやさまざまな問題について語るディープなトークセッションとなりました。
前回イベントレポート「ラブピースクラブの生理トーク vol.1」はこちら
開催日時:11月4日(木) 19:00~(中国語⇔日本語の翻訳あり)
ユアンイーさん(ムーンパンツ開発者)
伊藤詩織さん(ジャーナリスト)
世界各地を取材するジャーナリスト。伊藤さんは「ムーンパンツ」愛用者として、プロダクトへの愛を語ります!
北原みのりさん(ラブピースクラブ代表)
【参考プロフィール】
元々プロダクトデザイナーとして活躍していたユアンイーさん。月経カップ「フルムーンガール」のデザインを請け負ったことが生理用品に対する理解が深まるきっかけになりました。
その後ユアンイーさんは台湾に吸水ショーツが無いことに目を向け、「ムーンパンツ」の開発に着手。
月経カップ「フルムーンガール」の開発者ヴァネッサさん(「ラブピースクラブの生理トーク vol.1」の登壇者)はユアンイーさんの友人でもあるそう。この瞬間に台湾の生理用品開発に連鎖が起こったのですね。
近年台湾では生理用品のCMに男性芸能人が起用され「男性が女性のために生理用品を購入する」というシチュエーションの広告が多く見られるように。
ジェンダーに関わらず生理についてオープンに話すことが許される雰囲気が徐々に生まれてきたようです。
イベント内では台湾で実際に放映されているムーンパンツのCMが映されました。生理による体調の変化には個人差があることをユーモアたっぷりに描いた映像は、商品プロモーションの枠を超えて生理についての理解を深められる作品に仕上がっています。
加えてユアンイーさんは、コミカルな映像に仕上げた理由として、見た人がSNS上で拡散したくなる心理を刺激するからという考えを説明。このような工夫によって知らず知らずのうちに社会の中で生理に対する認知が広まっていくのかもしれません。
【「吸血月亮褲(台湾ムーンパンツ)」のCM】
トークは最近ニュースでも取り上げられることが多い「生理の貧困」の話題へ。
幅広い視野を持つ伊藤さんは、経済的な理由から生理用品を購入することが難しい方が定期的に使い捨て生理用品の補助を受けなければならないことに触れていました。吸水ショーツのように自分で洗濯し繰り返し使えるサスティナブルな生理用品の普及により、支援される方は自分で生理期間を乗り越えられる実感を得られるのではと述べました。
「ムーンパンツ」は路上生活者をはじめとする生理用品が必要な女性たちに寄贈されています。このような活動を通して彼女たちの自尊心や自立心を育むことが大切であるとユアンイーさんは語りました。
生理用品の選択肢が増えてきている今、私たちはさまざまな形状や素材の生理用品にアクセスできるようになりました。
多種多様なプロダクトを試したり組み合わせたりすることを通して体調やライフスタイルに最もフィットするものを見つけていただき、生理期間を共に歩む頼もしいパートナーとなることを願っています。
【イベント動画】
【参考】
関西在住の大学生。「わたしの性は、じぶんゴト。」というテーマでフェムテックグッズを紹介するフェムテクラブ(Instagram @femteclub)を運営。大学ではジェンダーについて学ぶ傍ら、台湾好きが高じて中国語学習に奮闘中。
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