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秋の夜長にまったり観たい台湾発LGBTQ+系映画 3選
民主主義や人権問題に対する民衆の関心が大きく、伝統的な家族のカタチが根強く残っているアジア地域において初の同性婚合法化を成功させた台湾。このことを象徴するかのように台湾各地でLGBTイベントが開催されています。とくに台北で開催される「台湾プライドパレード(台湾同志遊行)」はアジア最大規模を誇り、コロナ禍以前は日本からも多くの人が参加していました。
そんな台湾の先進的なLGBTQ+事情を支えているであろうエンターテインメント分野に着目し、本記事では台湾発LGBTQ+映画をご紹介いたします!
2021.12.06公開
近年話題になった台湾発のLGBTQ+系映画作品をご紹介。台湾らしいノスタルジックでゆったりとした空気を纏った作品をチョイスしました。
1987年、戒厳令が解除されて間もない台湾が舞台。現在よりもずっと同性愛への差別や偏見が強かった時代に、宗教や家族の問題などさまざまな困難に直面しながら愛を紡いでいく勇敢な2人の高校生の姿を描いています。
大ヒットを記録した主題歌『刻在我心底的名字(クラウド・ルー)』が映画の雰囲気をさらに盛り立てており、切なさや悲しさが入り混じった心に深く刻まれる作品に仕上がっています。
2020年/台湾/114分出演者:エドワード・チェン、ツェン・ジンホア、レオン・ダイ
ガンで亡くなった夫の保険金受取人が息子から夫の恋人(男性)に変えられていることに激怒した妻が、息子を連れて夫の恋人のところへ向かい保険金を奪い返そうとするシーンから物語がスタート。前半では思春期の息子によるドライな語り口が混沌としたストーリーを先導します。
同性カップルのみならず、その家族として生きる人々に立ちはだかる複雑な状況や世間の目、シングルマザーの金銭的な苦労など、現代社会に蔓延る問題を多様な切り口から描いた作品です。
2018年/台湾/99分出演者:ロイ・チウ、シェ・インシュエン、ジョセフ・ホアン
ジョアンとシンディのレズビアンカップル、チャールズとティムのゲイカップルの4人が協力し赤ちゃんを授かるために奮闘する物語。妊娠・出産における男女の身体のつくりの差異を乗り越えて愛する人との間に子どもを授かりたいという望みを繊細に表現しています。
中華圏の文化において伝統的な家族は重視されており、親が子に対して結婚や出産を期待しがちなのがリアルなところ。このような『フツウの家族』の形が根強く存在することは、特に同性カップルにとって避けることの難しい問題として立ちはばかります。
2019年/台湾/97分出演者:エミー・レイズ、クー・ファンルー、蔭山征彥・ツァイ・リーユン、ヤン・ズーイ
ここで紹介した映画は同性愛カップルにスポットをあてた作品ですが、同性カップルだからといって特別な枠に当てはめる必要はなく、愛する人に寄り添いたいという気持ちが性別関係なく存在し得ることが映画を通して伝わることを願っています。
当事者の気持ちを完全に理解することは難しくても、映画を通して目にした光景・芽生えた感情があなたの価値観を広げることに繋がるのではないでしょうか。
関西在住の大学生。「わたしの性は、じぶんゴト。」というテーマでフェムテックグッズを紹介するフェムテクラブ(Instagram @femteclub)を運営。大学ではジェンダーについて学ぶ傍ら、台湾好きが高じて中国語学習に奮闘中。
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