Wellness
【管理栄養士監修】美容や健康のために知っておきたい、甘味料の選び方
家で料理やお菓子作りをする際、どんな甘味料を使っていますか?
最近ではいろんな甘味料が売られており、何を使えばいいか迷っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、管理栄養士おすすめの甘味料について解説していきます
2021.12.17公開
甘味料と聞くと思いつくのは白砂糖やショ糖ですが、これらは精製されたものになります。
便利であることや、安価で手に入るなどのメリットがありますが、体の冷えを招いたり、血糖値を上げやすかったりとデメリットもあります。
そこでおすすめしたいのが、「精製度の低い甘味料」を使うことです。
精製度の低い甘味料は、ビタミンやミネラルの損失が少なく、白砂糖と比べても体が冷えにくい、血糖値の上昇が緩やかなどの特徴があります。しかしながら、それらの甘味料は基本的に茶色いので料理の色に影響したり、白砂糖よりも甘味に加えて別の風味を感じる場合もあります。
どうしても気になる場合は、料理によっては白砂糖を使いつつ、茶色い甘味料も要所で取り入れるなど、ご自身のライフスタイルに合わせて使い分けてみてください。
それでは、ここで管理栄養士の立場からおすすめしたい甘味料を5つご紹介します。
甜菜糖とは、テンサイ(別名サトウダイコン)と呼ばれる植物から作られる砂糖です。見た目は茶色く、黒糖のような味がする特徴を持ちます。通常の白砂糖と比べて、テンサイは体を温める作用があり、料理に使っても溶けやすいためおすすめです。
また、血糖値を上げにくい(GI値:60〜65)ため、ダイエットや血糖コントロールを意識されている方に人気の砂糖です。
※GI値(Gycemic Index)…血糖値上昇のスピードを数値化したもの。低いほど血糖値を上げにくい。
その名の通り、ココナッツから作られる砂糖であるココナッツシュガーも、おすすめの甘味料です。
白砂糖と比べてココナッツシュガーもかなり血糖値を上げにくく、GI値は35とかなり低め。味はほのかにココナッツの風味がするため、料理というよりもお菓子作りにおすすめな甘味料です。
古くから中国で薬として取り入れられてきた羅漢果をシロップにしたラカントは、カロリーがゼロとかなり優秀な甘味料です。
人工甘味料と違い、天然の植物由来であることや、体への毒性も少ないという報告もあります。
ただし、カロリーゼロだからといって頻用してしまうと、糖代謝に影響する可能性も拭えないため、ほどほどで使うようにしましょう。
サトウカエデの樹液から作られる、天然の甘味料であるメープルシロップ。原産国の代表はカナダで、ケベック地方で作られるものが全世界の8割を占めているといわれています。
メープルシロップにはビタミン、ミネラルだけでなくポリフェノールなども含まれており、美容や健康に良い甘味料としておすすめです。
日本の誇る発酵食品である甘酒は、米麹を発酵させることで作られるドリンクです。麹菌のもつ、糖質分解酵素によってお米のでんぷんが分解されることで、甘酒特有の甘さが作られます。
飲みものとして多くの人に愛されていますが、お菓子作りや料理に使うのもおすすめ。お米の粒感が気になる際は、フードプロセッサーで滑らかにする、或いはお米部分を除いて使うことをおすすめします。
人工甘味料とは、化学的に作られたものであり、カロリーがゼロないしは低いのに対し、白砂糖の数百〜数千倍甘い甘味料です。
糖質を控えめにしたい人(糖尿病患者さんなど)に重宝されている画期的な甘味料ですが、ダイエット中の方が乱用するのはおすすめできません。
人工甘味料の中には、発がん性を疑われているものや、糖質の代謝やインスリン分泌能を阻害するものも認められています。たまに使う分には健康被害の可能性は低いですが、毎日のようにたくさん使うのは控える方が良さそうです。
甘味は味覚の中でも生き物が本能的に求めるものです。
ダイエット中だからと砂糖を全く使わないとなると、なかなか満足度が得られないことが多いのではないでしょうか。 美容や健康のためには、カロリー摂取量を気にするのではなく食材そのものの質をこだわるようにしましょう。
また、いくら精製度の低い甘味料や、自然に作られた甘味料が美容や健康におすすめとはいえ、使いすぎは体重増加の原因になるので注意。
日々の調理で上手に取り入れて、ヘルシーな身体作りをしていきましょう。
管理栄養士 / フリーランスライター&コンサル / 環境系大学院の博士課程にて乳酸菌の研究中 / 腸内環境とセルフケア / プラントベース(ヴィーガン)な暮らしを満喫中
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