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Interview

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“カリユガの時代”を、どう生きるか? 「幸せはあなたの目の前にある」アガスティアの葉 日本代表の窓口・ゆふさんにインタビュー

#新しい時代のウーマンズリーダー

南インドにてヨガやアーユルヴェーダの叡智を学び、アガスティアの葉を開いたことをきっかけに、現在はアガスティアの葉の窓口として活動するゆふさん。アガスティアの葉とは、なぜ存在するのか。そして、古の聖者たちは何を私たちに伝えたかったのか-。そしてゆふさんの人生を懸けたミッションとは?

2025.03.09公開

PROFILE

ゆふ|Yufu

アガスティアの葉 日本代表窓口(インド政府公認)。ヨガ、アーユルヴェーダを学び、心と身体の調和を大切にしたライフスタイルを実践。インドでの深い体験を通じ、「ありのままに生きる」ことの大切さを伝える。自身の経験をもとに、内なる平穏と愛に気づくきっかけを提供している。

@yufu_lightist

私たちは自由意志によって、未来を変えられる。

― ゆふさんはインドを中心に活動されていますが、インドへ行くようになったきっかけは?

ゆふ:インドを初めて訪れたのは約8年前です。当時、私はヨガを学んでいて、ハワイでティーチャートレーニング(TT)を受けていました。その過程でアーユルヴェーダが登場し、「ヨガを深めるならアーユルヴェーダも学ぶべきだ」と感じたんです。

そこで、先生に日本でアーユルヴェーダを学ぶならどこがいいか尋ねたところ、紹介してくれた方とFacebookで繋がることができました。帰国後に行われるアーユルヴェーダ料理教室の参加を希望し、その方に連絡をしたら、「ちょうど来週から表参道でアーユルヴェーダランチを始めるので、良ければ食べに来てください」と誘われ、まさかそこは、私が当時働いていたお店だったんです。こんな偶然があるんだ! と驚きましたが、その出来事がきっかけで、本格的にアーユルヴェーダを学び始めました。そして3ヶ月後、先生がインドに誘って下さり、初めてインドを訪れることになりました。今もその先生の元で学びを続けさせていただいています。

―インドではどのような体験をされたのですか?

ゆふ:アーユルヴェーダの施設に3週間滞在しました。毎日体質に合った出来たての食事をいただき、植物に包まれるようなトリートメントを受け、自然のエネルギーに触れながら過ごしました。そして最終日の瞑想クラスのとき、言葉では言い表せられないような愛というものを全身で“感じてしまった”のです。

―「感じてしまった」とは?

ゆふ:以前の私は、“愛”というものを本当の意味でわかっていませんでした。ちょうどインドを訪れる前にベストセラーにもなった『ザ・シークレット』のシリーズで『ザ・パワー』という本があるのですが、その本を読んでいて、どのページを開いても“すべては愛”と書かれていたんです。でも、そのときは「すべてが愛? どういうことかわからないな……」と、ピンと来ていなかったんです。

だけど、その最終日の瞑想クラスでは、『ザ・パワー』に書かれていたことが体感として理解できました。「本当にすべては愛でできているんだ!」と。言葉ではうまく説明できませんが、ただ“知ってしまった”という感覚でした。

―すでに知っていたことを、思い出したような感覚でしょうか。


ゆふ:まさにそうです。私たちが生まれる前、お母さんのお腹の中にいた時は、やさしくて、まぁるくて、あたたかくて、、愛に包まれていた感覚があったはずなんですが、生まれたあとに少しずつ忘れていく。でも本当は愛という感覚をみんなどこかで知っているはず。
本当は知っているはずなのに、人は愛を外に求めてしまう。でも、インドでの体験を通して、「ああ、私たちは愛が何かを知っている」と思い出したんです。この体験が、私のスピリチュアルジャーニーの始まりでした。

― その後、どのように学びを深めていったのですか?

ゆふ:知識を詰め込むのではなく、実際に体験しながら学ぶような感じでしたね。時代が変わっても、変わらない普遍的な教えに触れることをできるだけ選び続けました。そして、2020年に出産を経験した後、「アガスティアの葉」に出会うことになりました。このことが、現在の活動に深く関わっています。

―「アガスティアの葉」について、詳しく教えてください。

ゆふ: アガスティアの葉は、一人一人の人生の始まりから終わりまでが記されている神秘的な葉です。この葉は、約5000年前に存在した聖者たちが未来の時代について話し合い、その時代を生きる私たちへのメッセージとして書き残したもの。ヤシの葉に、個人の運命や預言が記されています。

―なんのために書かれたのでしょうか。

ゆふ:この時代……私たちが今生きている時代は<カリユガ>時代と言われています。

戦争や争い、人との比較、目に見える豊かさに対する錯覚など、多くの困難があります。これからそういった時代になるだろうと予言した聖者たちが、そんな時代の中でも、一人一人が真実に目覚め、幸せに生きる方法を書き残してくれたもの。聖者のひとりであるアガスティア聖者は単なる占いとしての予言ではなく、どう生きていくべきかという“指針”を書き残してくれたんです。それがアガスティアの葉です。誰がどの時期に葉を開くか、ということは5000年前にすでに決まっています。なので「私がアガスティアの葉に出会った」のではなく、「聖者が私を先に見つけて、幸せに生きていく道へのヒントを用意してくれていた」ということです。

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インドにて。

―偶然開いたなんてことはないのですね。

ゆふ: そうなんです。そして、葉を開いてから大事なのは、“自由意志”の力をうまく使うこと。両親の名前が書いてあったり、何歳の時にどのようなことが起きるというような人生の流れや前世のカルマの内容などが書いてありますが、すべてが書いた通りに絶対になるという意味ではなく、葉を開いた時点から行動や意識を変えることで運命も変わるんです。

アガスティアの葉に記された内容を純粋に受け止め、長所を活かし、短所を見直していくこと。無意識の習慣に流されるのではなく、意識的に生きること。

運命を好転させ、より豊かに幸せな人生を送れるように葉は書き残されたと言われています。

―つい、ネガティブなことが書いてあったら嫌だなぁ、と思ってしまいます。

ゆふ:私たちの人生は善いカルマ悪いカルマ、生まれた時の惑星の配列に基づいて運命づけられています。これまでの行いの結果として現れる未来が葉に書かれていますが、未来は私たちがこれから生むカルマへの自由意志によって変わります。過去のカルマを知ることは重要ですが、それが今世とどのようにシンクロしているのか?何に気づき学ぶ必要があるのか? 生を与えてくれた奥深いテーマやメッセージを生かしていくかが鍵です。

―アガスティアの葉を開いたとき、もし落ち込むような内容があったらどうすればいいのでしょうか。

ゆふ:アガスティアの葉は、私たちを落ち込ませるために書いたはずはないんです。

アガスティアの葉には、ヨガやアーユルヴェーダと同じで予防的な考えが土台にあります。例えば、病気になる時期が予言された場合、その情報をもとに予防的な行動をとることで、パラレルが変わることもありえます。運命に変化を生み出すために、前もってその情報を与えたのです。

―アガスティアの葉と関係なく、大切なことかもしれないですね。まさに今、今日の行動や言動が未来につながっていくという。

ゆふ:そうなんです。今の自分の選択が、未来につながっている。そしたら、“今日どう生きる?”というのが明確になっていきますよね。アガスティアの葉は、「あなたにはこういう長所があるよ、こういう使命があるよ、そして今から自分の運命を変えていけるよ。さぁ、どう生きる?」という問いかけをしてくれているんです。

―カルマはどうですか? カルマと聞くとどうしても恐ろしいものに感じてしまいます。

ゆふ:私は、カルマは愛だと思っています。生を与えてくれたギフトです。カルマがあるからこそ、人は出会い、出来事が起き、必要な経験をする。カルマを通して喜怒哀楽、地球上の全ての豊かさを受け取ります。

そう考えると、カルマは私たちを生かしてくれて、いろんな巡り合わせを持たせてくれる豊かなものだと思うんです。

だけど、カルマはただ受け取るだけのものではなく、同時に解消していくものでもある。学びを終えたとき、初めて手放すことができます。もし積み重なったカルマをそのままにしていれば、同じ課題が繰り返され、人生の流れが滞ってしまうこともあります。

カルマを解消し、魂の本質を悟ることこそが、私たちが大いなる愛へと帰還するプロセス。カルマを愛として受け入れながら、必要な学びを感謝と共に受けとる姿勢が、今の時代に合うように感じます。

―すべては愛、とはそういうことなのですね。良し悪しがない。

ゆふ:そもそも、アガスティアの葉は木の板のようなものに文字が書かれているのですが、劣化によって文字が読めなくなっていってしまうのを何百年毎に新しいものに書き写しをします。そういった人々の手によって5000年前のもの時を経て私たちの手に届くこと自体が奇跡であり、大きなギフトだと思っています。5000年前のエールが今届くなんて、すごいことじゃないですか? この神秘的な愛を受け止めてどう感じるか、しっかり味わうことが大切です。

人生は遊園地のようなもの。

―アガスティアの葉は正直なところちょっと怖いものだと思っていたので、印象が変わりました。ゆふさんはアガスティアの葉をひらく時の、窓口=仲介人をしているんですよね?

ゆふ: はい。私は葉を代々受け継いでいる家系の6代目の先生と日本人をオンラインでつなぐ役割を担っています。アガスティアの葉を開いた方に対してのフォローアップもしています。

―どんなフォローアップを心がけていますか?

ゆふ:葉を残した意図を感じられるように、恐れではなくポジティブなエネルギーを引き出せるように心がけています。

人は、自分の都合の良いように解釈してしまうことや、これまでの思考パターンでの解釈をしてしまうので、ひとつひとつ一緒に深掘りをして理解を深めています。

アガスティアの葉は一時的なブームになったこともあって、お金や観光客目的で行っている所もあるので、そこだけ注意が必要です。でも伝統や歴史を守って純粋に、誠実にやっているところもたくさんあります。だからどの先生に読んでもらうか、ということが本当に大事です。

―通訳や窓口の役割が重要ですね。

ゆふ:そうですね。同じ言葉でも、解釈が異なるだけで恐れに向かってしまう場合もあるので。私は恐れを軸にした解釈を避け、愛と信頼にもとづいた解説や言葉選びをすることが大切だと思っています。

ーそもそも、なぜ仲介人としての役割をゆふさんが担うことに?

ゆふ:2020年に葉を開いてから2年半が経った時、インドから突然電話がかかってきて、「アガスティアの葉を世に広げ、日本の窓口となる役割をあなたに任せます」といきなり言われたんです。南インドにあるアガスティアの葉を守っている地域で、特別な炎の儀式の最中に、私の葉が急に落ちてきたらしいのですが、その後、先生達が葉を読んでみたときに「この人が日本でアガスティアの葉を広げていく人だ」となり、勝手に決まったそうです(笑)。

―すごいですね。それを聞いて、最初ゆふさんはどう思ったんですか?

ゆふ:正直なところ、「なぜ私が?」という気持ちはありました。神様に関するお仕事ですし、古くから守られてきた叡智だと思うので、そこに携わるというのはなんとも畏れ多く、身に余る心持ちで。

でもその後、別の章(アガスティアの葉には基本の章として1〜14章まで開示されている)を開いたときに、この活動をするのが使命であるということが納得できる内容が書かれていて。それで、行わせていただくことを決めました。

―世の人を幸せに導く大変な任務であることは間違いないですね……。

ゆふ:とはいえ、アガスティアの葉を開かないと幸せに辿りつかないということではないし、開かないと運命は変えられない、カルマが解消できない、ということでもありません。今の世界って生きているだけで、情報が溢れてて何が本当か分からないし、ネガティブな気持ちになりやすいじゃないですか。そんな中わざわざ苦行や修業をする時代ではもうなくて、いかに日常のなかで幸せを感じるか、という時代だと思うんです。ついつい、私たちは外側に幸せを求めがちですが、私が思うに人生はとてもシンプルで、幸せっていろんなものを削ぎ落とした先に、ふわっと見えてくるものなんじゃないかな、と思います。

ー外側へ求めすぎると、「もっともっと」となってしまいますよね。終わりがない。

ゆふ:興奮的な幸せって、一時的でもっともっとと欲が増すもの。実はそういったものは人生にとってちょっとしたスパイスでしかなくて。

本当の幸せって、掴もうと思っていたものを得ても得なくても幸せだと思える、条件付けがないものなのかなと。

アガスティアの葉に書いてあることがヒントになるのはもちろんなのですが、まず手元にある幸せに気づくこと、自分の握りしめていたものや、潜在意識に染み込んでいた信念のようなものに気づくことが大切だと考えています。

―ゆふさんはいつからそういったマインドになれたのですか?

ゆふ:私は石川県出身で、父親が代々続く伝統工芸の漆職人、母親は山育ちの自然派の芸術家なのですが、私の中には、'人間が作り出したものではなく自然にあるものや、長く続いているものは本物であり、美しい。'というような価値観があって、それはきっと両親から自然に受け継がれたものだと思っています。でも、10代の頃は都会への憧れもありましたし、ファッションやメイクなど、キラキラとした世界にワクワクしたりもしていました。今のような考えに至ったのは、やっぱりインドで様々な体験をしてから。何かの教えによってというよりは、いろんな出会いや体験によって、外から満たそうとしていた意識や欲がゆっくりと内側への探求にシフトしていったように思います。

―幸せの形は、人それぞれあると思うのですが、ゆふさんにとって「本質的な幸せは何か」と問われたら?

ゆふ:たった一度きりの、“私として”の人生を楽しむこと“かなぁ。もし魂が輪廻するとしても、「ゆふ」として生きるこの人生は最初で最後。だからこそ、死ぬ時に「この人生でよかったな」と心から思えたら、それが本当の幸せなのかもしれません。縁して出会った人たちとの思い出を振り返りながら、愛と絆を分かち合い、自分の人生に感謝できる生き方。それこそが、人間が求める豊かさなのではないかと、今の私は思います。

生まれてから死ぬまで、ずっと共にいるのは自分自身ですから、その自分が納得できる生き方をさせてあげたい。何かを得ることではなく、今この瞬間も、人生の終わりを迎える時も変わらず、自分の真実や愛と一致した生き方をすること。

それが、私にとっての本質的な幸せです。

―人生いろいろ大変なことはあると思いますが、それも選んで生まれてきているともいいますよね。

ゆふ:そう思います。人生は遊園地みたいなもので、アップダウンを楽しむジェットコースターもあればゆっくり時を味わうような観覧車もある。人生にはお化け屋敷で「きゃ〜!」と叫んでしまうような恐ろしい体験もあるかもしれないけれど、終わってみればあれはあれで楽しかったな、って思いますよね。それが人によってはとんでもないスピードのジェットコースターかもしれないし、ディズニーランドみたいなファンタジーなものかもしれない。それが個性というか、自分自身の遊園地をみんな楽しんでいる感じがします。

―ゆふさんは今後、活動を通してどんなことを伝えていきたいですか?

ゆふ:私は何かを人に教えるという意識はあまりなくて、ティーチャーという言葉にもあまり馴染みがありません。でも、「先生」という言葉は好きです。「先生」は“先を生きる”と書くから。

―確かに。そう考えると先生、っていい言葉ですね。

ゆふ:私は、自分がありのままに生きることで、それが誰かの道しるべになればいいな、と思っています。決して「先を歩いている」とか「導く」という感覚ではなく、「私が私を生きていたら、結果としてそれが誰かの参考になっていた」というくらいの距離感が心地いいんです。

「My Muse」さんのテーマであるこれからのリーダー像も同じだと思います。トップに立つとか、誰かをまとめるのではなく、ただ「先を生きていた」だけ。そんな在り方が、これからの時代にフィットするのではないでしょうか。なので、先を“生きる”というより、“生きてい『た』”という感覚。それが、私にとって自然体な在り方なのかもしれません。

―今後はどんな人生を歩んでいきたいですか?

ゆふ:春夏秋冬があるように人生にはリズムがあって、いろんな波を体験するかもしれませんが、それが自然の本質。私にとってはすべてが愛おしい、地球遊園地。

私たちは過去世の記憶を忘れてしまっているけれど、過去に出逢った魂たちが姿を変え、友として、家族として、今世のどこかで再び巡り会っている。

そう思うと、今出会っているすべての人との再会が愛おしくて、どんな形でも私の心から大切な人です。いつか、この世を離れるときがきても、来世でまた違った姿で巡り会えるとしたら、その時にちゃんと気づけるくらいすべての人との、出会いと想いをしっかりと魂に刻んでいくような生き方をしていきたいです。



善も悪もなく、人生で起きる出来事はギフトである。

そのことを受け入れながら、そのギフトに対して感謝をする。そして、未来は自分の意志で創造していく。生きるということは自分ひとりの力でもないし、しかしながら自分との対話や軸が不可欠なのだ。

そう、生きるということは、実にシンプルなのだ。

ゆふさんはインタビュー中、「人生はシンプルである」ということを何度も伝えてくれた。洗練されていけばいくほど、物事というのは削ぎ落とされていく。それは、すべてにおいて、通ずることかもしれない。



取材・文/竹尾園美

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