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フェミニズム入門のための本を厳選。女性の在り方を考えるためのおすすめ作品!

フェミニズムを学ぶには、やはり本を読むことが大切です。しかし、沢山ある本の中からどんな本を読めばいいかわからない…と悩む人も多いでしょう。そこで今回は、フェミニズムを初めて学ぶ人のための本をご紹介!わかりやすく、読みやすい名著が揃っていますよ。

2020.11.10公開

【キホンのキ】フェミニズムを学びたい方におすすめの本3選!

①上野先生 フェミニズムについてゼロから教えてください!

フェミニズムの入門書として名高いのが、「上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!」。身近に起こっている様々なジェンダー問題が取り上げられており、「そんなこと、あるある」と同意しながら読み進められます。全くフェミニズムを知らない人でもすんなり理解できる、おすすめの入門書。

身近でわかりやすい例だけでなく、フェミニズムの歴史やこれまでの経緯なども丁寧に説明されています。個人的な問題だと思われがちな事柄も、ジェンダー論として捉え直すキッカケになるでしょう。フェミニズムの考えを、腑に落ちる形で捉えることができる一冊。是非一読してみてください。

②男も女もみんなフェミニストでなきゃ

「男も女もみんなフェミニストでなきゃ」も、入門書として取り上げられることが多い一冊。男性・女性というジェンダーなしに、人間は全員で仲良く生きるべき、という観点から描かれています。アメリカやフランス、日本など、世界27カ国で販売され、話題を呼びました。

フェミニズムは難しい問題ではなく、今私たちの身近にあるんだ、ということを教えてくれます。人としての自由を重んじるリベラル・フェミニズムについて勉強することができますよ。非常に読みやすい文体なので、普段本を読まない方にもおすすめしたい一冊です。

③フェミニズム入門

大越愛子著の「フェミニズム入門」も、フェミニズムの勉強を始める方に読んでほしい一冊。今の世の中が、いかに男性思想で作られているのか。ジェンダー問題を提起することで、今の世の中がどれほど変わるのか。フェミニズムの歴史をたどりながら、現代の性差別を問いかける入門書です。

日本やアメリカ、ヨーロッパでフェミニズム思想がどのように発展してきたのか、今フェミニズムがどのような問題に直面しているのかを知ることができますよ。非常にうまくまとめられた内容だと、高い評価を得ている作品。フェミニズムの入門書を探している方は、是非とも一読してみてください。

【読みやすい】フェミニズムを学びたい方におすすめの本3選!

①お姫様とジェンダー アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門

入門書としておすすめしたいのが、若桑みどり著の「お姫様とジェンダー アニメで学ぶ男と女のジェンダー学入門」。本著では、ディズニー映画のプリンセスを題材に、フェミニズムを再考しています。「女らしさ」「男らしさ」といった考え方に反発する、ラディカル・フェミニズムの思想を勉強できますよ。

ディズニー映画という身近なものを題材として取り上げているため、フェミニズムを初めて学ぶ方でも無理なく読むことができます。映画に登場するプリンセスを通して、ジェンダーに関する問題を知ることができる一冊。

②82年生まれ キム・ジヨン

チョ・ナムジュ作の「82年生まれ キム・ジヨン」も、入門におすすめな作品の一つです。1982年に韓国で生まれた女性に最も多い名前、「キム・ジヨン」。この名前を持つ女性を主人公として、女性の生き方や在り方を問うた作品です。世代を超えて女性たちが抱えてきた思いが伝わってきます。

主人公であるキム・ジヨンは、結婚して子供を育て、幸せな日々を過ごしていたのですが、ある日、別の人格が乗り移ったかのように振る舞い始めます。原因を探るため、キム・ジヨンの学生時代や就職、結婚生活、育児などの過去を遡る、というストーリーです。

女性だからと我慢しなくてはいけないことの多さ、当たり前のように強いられる自己犠牲。人生の節目で直面する理不尽な事柄が、詳しく描かれた作品です。世界中で刊行され、愛されている名著ですよ。

③ウーマン・イン・バトル

「ウーマン・イン・バトル」は、イェニー ヨルダルが執筆した作品。民主主義を求めて奮闘した女性たちの活動が、詳しく描かれた作品です。社会という強大な敵に屈せず立ち向かった、女性の強い生き様が描かれていますよ。

ノルウェー文化賞児童書賞や、ボローニャ・ラガッツィ賞など、様々な賞を受賞。日本を含めた22か国で翻訳・刊行され、高い注目を集めた名著です。

【歴史】フェミニズムを学びたい方におすすめの本4選!

①禁断の果実 女性の身体と性のタブー

「禁断の果実 女性の身体と性のタブー」は、フェミニズムの歴史が学べるおすすめの一冊。女性の身体のメカニズムや、性別のタブーに切り込み、フェミニズムを新しい観点から捉えます。男性文化の歴史の違和感や、当たり前のように女性に強いられる負担を、痛快に描いた作品。

ユーモアに溢れた文体で、サクサクと読み進めることができますよ。フェミニズムを全く知らない方にもりかいしやすく、ジェンダー論を勉強したことがある方にも、新しい視点を与えてくれる本著。現代に生きる女性の必読書、とも言われています。

②日本のフェミニズム

日本のフェミニズム論の歴史が知りたい方は、北原みのり著の「日本のフェミニズム」を読んでみて。日本の女性たちがどんなことを願い、そして何と戦ってきたのか。リプロ、売春防止法、廃娼運動などの歴史から、フェミニズムをわかりやすく説明します。

本著では、「矯風会」という組織に所属し、活躍してきた女性に焦点が当てられています。日本の女性運動の歴史を作ってきた人物や、詳しい活動内容などが、事細かにまとめられていますよ。現代の日本フェミニズムが作られた歴史的背景を勉強できる一冊。

③何を怖れる――フェミニズムを生きた女たち

「何を怖れる――フェミニズムを生きた女たち」も、フェミニズムの歴史を勉強できるおすすめの本です。日本フェミニズムの第一世代である田中美津、米津知子、滝石典子など、合わせて12人がフェミニズムについて語ったインタビュー作品。自分の人生とジェンダー論への思いが、詳しく綴られています。

フェミニズム活動が盛んになった1970年代の話を、当事者の言葉で聞くことができる一冊。フェミニズムを発展させてきた女性たちの言葉は、現代の私たちの背中を押してくれるでしょう。フェミニズムについて詳しく知りたい方、歴史を勉強したい方は、是非読んでみてくださいね。

④アメリカ・フェミニズムの社会史

アメリカのフェミニズム・ジェンダー論が勉強したい、という方におすすめなのが、「アメリカ・フェミニズムの社会史」です。アメリカ独立革命の時代から現代にかけて、アメリカ女性がどのように歩んできたのか、どんなものと戦ってきたのか。アメリカジェンダー論の、詳しい歴史を知ることができる作品です。

アメリカでフェミニズムがどのように誕生したのか、どのような発展を遂げてきたのか、事細かに学ぶことができるでしょう。アメリカで生まれたフェミニズムの変遷を知るにはもってこいの作品です。

⑤フェミニズムの名著50

江原由美子の「フェミニズムの名著50」も入門書としておすすめ。フェミニズムに関して論じられた50冊の本を、時系列順に詳しく解説されています。200年の間にフェミニズムがどう変化していったのか、どのような戦いを繰り広げてきたのかがわかる一冊。

わかりやすい入門書レベルの本から、専門的な知識を必要とする本まで、様々な名著が取り扱われています。フェミニズムに関する本を読みたいけれど、どれから読めば良いか分からない…という方おすすめです。

【小説】フェミニズムを学びたい方におすすめの本3選!

①ヒョンナムオッパへ

フェミニズムについての小説として高い人気を誇るのが、「ヒョンナムオッパへ」です。韓国の若手実力作家7人が手がけた短編集。身近に潜むジェンダー問題を取り上げ、各世代の女性の共感を集めました。女性の生き方とは何なのか。別の生き方をする女性を、なぜ世間は認められないのか。心に問いかけてくる小説です。

嫁だから、娘だから、母だから。女性としての役割を押し付けられ、生まれる苦痛があってはならない。そんなことを問いかけてくれる作品です。自分の中の小さな違和感に気づかせ、新しい価値観を与えてくれる一冊。韓国だけでなく、世界中で話題を集めている小説です。是非一読してみてください。

②パワー

ナオミ・オルダーマンの「パワー」も、フェミニズムを題材とした有名小説です。ある日、世界中の女性が手から電流を発生させる力を得ました。この超能力を活かし、女性たちが社会のトップへと君臨します。男性と女性のパワーや立場が逆転した世界を描くことで、いかにこの世が男性的であるかを問うた作品。

これまで男性が女性をどのように扱ってきたのか、今までの世界がいかに不平等だったのかが、逆説的にわかるようになっていますよ。エマ・ワトソンやオバマ前大統領が推薦した経歴を持つ、非常におすすめ度の高い小説です。

③人形の家

フェミニズムを描いた小説として、ヘンリック イプセン著の「人形の家」もおすすめです。人形のように可愛がられて育てられてきたノラは、弁護士のヘルメルと結ばれて幸せに暮らしていました。しかしある事件をきっかけに、自分の人生を見直し、3人の子供と夫を捨てて家を去る、というストーリーです。

この作品の見どころは、ノラとヘルメルの論争。夫であるヘルメルは、ノラに対して「女性としての役割」「子供たちに対する義務」を言い立てます。一方ノラは、「女性の自立」「自分として生きる義務」を掲げるのです。女性は母や妻である以前に一人の人間なのだ、ということを教えてくれる一冊。

おすすめの本を読んでフェミニズムへの理解を深めましょう!

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フェミニズムに関する本は、世界中で執筆・刊行されています。男女平等が重視されるようになった今、フェミニズムの考えはより一般的なものになるでしょう。今回紹介した本を読み、フェミニズムについて勉強してみてくださいね。

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