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食品ロスの実態!日本は世界ランキング何位?海外との違いと私達に今できること
いまや社会問題にもなっている食品ロスには、世界ランキングがあることをご存知ですか?日本は何位に位置しているのか、食品ロスの原因は一体何なのか、ランキングを元に海外との違いをご紹介。私達に今できる取り組みもご提案しています。
2021.01.12公開
食品ロスとは、「まだ食べられる」ものなのに捨てられてしまう食べ物のこと。レストランでの食べ残しやスーパーなどでの売れ残りの食品、調理過程での余分な切り落としなどが該当します。
よく似た表現に食品廃棄物というものもありますが、食品ロスとは若干意味が異なります。意味合いは、食品廃棄の方が範囲が大きく、捨てられてしまうすべての食品が該当。食べられるものも食べられないものも含まれます。食品ロスは、あくまで食品廃棄の一部という扱いです。
世界の食糧生産量は、毎年約40億トンと言われています。しかし、食品ロスを含んだ食品廃棄物量は、約13億トン。生産されている食品の1/3近くが捨てられていることを意味します。
一方で、世界的に見てみると飢えに苦しむ人の数は、8億人以上にも上ると言われています。世界人口の9人に1人が、飢餓で困っていることに。飢えで苦しんでいる人がいる反面、大量の食品ロスが出ていることから、食品ロスを問題視し、世界ランキングが発表されるほど深刻な状況になっています。
13億トンの食品廃棄物に含まれる食品ロスを有効活用できれば、飢餓問題にも光明が見えることでしょう。いまや食品ロスの問題は、世界規模で取り組むべきテーマとなっています。
世界で見られる食品ロスは、事業系と家庭系の2つに分類されます。事業系は、食品製造業や外食産業などで生じる食品ロスのこと。家庭系は、名前の通り、各家庭で生じるものになります。どちらの系統にしても、食品ロス問題は他人事ではないのですね。
どのような過程で食品ロスが生じるのかを押さえておくことで、個人レベルでも対応できることがあります。自分にできることを考えて、食品ロス問題に取り組みましょう。
世界ランキングをもとに食品廃棄率やロスを見てみると、先進国に多い問題であることが分かります。食品ロスを含む、世界の国別食品廃棄率のトップ5は、すべて先進国。
先進国に食品廃棄やロスが集中する原因は、食料を発展途上国などから輸入することにあります。その結果、自国産のものと併せて、需要を越える量の食料品を生産する「過剰生産」などが起こりやすいと言われています。
また、厳しい外観品質基準があることから、規格外となる生鮮食品が廃棄されてしまうことも。再利用するよりも捨てた方がコストも抑えられるため、廃棄に繋がりやすいのです。消費者に関しても、買いすぎた食料を簡単に捨てられる経済的余裕があることが多いため、食品ロスが生じると言われています。
世界ランキング上位を見る限り、途上国の名前はありません。しかし、途上国には食品ロスがないのかと言えば、答えは「NO」。
途上国の場合、収穫技術の不足などの問題で、生産された食料の何割かが収穫されずに無駄になってしまうことが。また、保存や加工のための設備も不十分であることが多いため、貯蔵や加工ができずに腐らせてしまうこともあるとされています。総合的な廃棄率こそ先進国には及ばないものの、食品ロスの問題はあるのです。
食品ロス世界ランキングの、日本の順位は6位。トップ5には入らないものの、決して少ないと言える廃棄率ではありません。農林水産省の発表による全体的な食品廃棄物の量は、年間約2,250万トン。食品ロスだけに限って見れば、年間約612万トンが捨てられていると言われています。
さらに、1人あたりの食品ロス量に換算すると、年間約48kgに。一人ひとりが、ロスを抑える意識を持つことが大切だと実感させられる数字です。
国別食品廃棄量ランキング
賞味期限の問題は、日本が食品ロス世界ランキング6位になる原因の一つ。日本の食料品に対する賞味期限は、他の国と比較しても短い傾向があります。
賞味期限とは、食品を美味しく食べられる期限のこと。品質劣化の心配がない期限である消費期限よりも、短めに設定されていることがほとんどです。安全に食べられる品質を確保するために、かなり前倒しの数字で期間が定められていますし、小売店では賞味期限が切れる前に廃棄することも珍しくありません。
また、食品業界の慣習として「1/3ルール」というものもあります。賞味期限を3等分にして、製造から期間の1/3が過ぎた食品は納品を拒否できるというルールです。賞味期限が6ヶ月の食品であれば、2ヶ月以内に納品されなければ廃棄に。他国の場合は、1/2や3/2の期間設定が多いと言われています。
農林水産省による日本の食品ロスの量は、年間約612万トン。そのうち、事業系の食品ロスが328万トンで、外食産業だけでも127万トンに及びます。レストランなどで消費者が食べ残したものも、日本の食料品廃棄率の高さに影響していると考えられています。
また、家庭系だと284万トンという数字に。買いすぎてしまった食料が、手つかずのまま捨てられているケースも多いとされています。食品ロスの世界ランキングの高さは、家庭から来るものでもあるのですね。
食品の調理過程で生じる過剰除去も、日本の食品ロスの多さに影響しています。これは特に、家庭の食品ロスに多いと言われている原因です。
野菜の皮を厚く剥きすぎたり、肉などの脂身を食べずに捨ててしまったりすることが該当。可食部分を大きく損なって調理していることはないか、振り返って注意する必要があります。ちなみに、骨や薄皮などの食べられない部分の廃棄は、食品ロスとしてはカウントされません。
日常的な食品ロス削減への取り組みは、簡単にできることから始めるのがポイント。まずは、買い物の仕方から注意していくと良いでしょう。
食品を買いに出かけるときに、以下のような点に配慮すると、ロスの削減に繋げやすいですよ。できそうだと感じたものから取り入れるようにしてくださいね。
買い物でできること
調理の過程でも、ロスを削減するためにできる取り組みがあります。日本における食品ロスの原因の一つとなる、過剰除去以外にも気をつけるポイントはたくさん。
詳しい取り組みについては、以下の点に配慮するようにしましょう。美味しい料理を作りつつ、食品ロスを削減していってくださいね。
調理でできること
外食に出たときも、それぞれができる取り組みを実践するようにしましょう。例えば、お店選びの段階では、食品ロス削減を意識している場所を選ぶのも一つ。
もちろん、注文するときは、食べ切れる量だけをオーダーしましょう。お店によっては、食べ切れなかった料理の持ち帰りができることもあるので、量が多すぎた場合は積極的に利用してくださいね。
食品ロスの実態を見てみると、日本は世界ランキング6位とかなり上位。食品ロスが多い原因は色々ですが、個人レベルで気をつけるべきことも多いのが分かりましたね。
ロスを削減するには、できることから始めてみることが大切。ご紹介した取り組みなどを参考に、ぜひ今日から実践してみてください。
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