最近耳にする機会も多くなってきた、「ヴィーガン」や「ベジタリアン」という食生活。動物愛護の観点や、SDGsの課題解決につながる環境問題の観点の他にも、近年では、病気の予防やダイエット効果など、自分の体のことを考えて、これらの食生活に切り替えているという方も。
ヴィーガンは、「完全菜食主義」と訳されることが多く、動物性食品を全く食べない食生活のこと。ベジタリアンは、お肉や、お魚などの魚介類、またそれらを含有した食品を食べない食生活のこと。ベジタリアンの場合は、卵は食べるオボベジタリアンや、乳製品は食べるラクトベジタリアンという方もいらっしゃいます。
でも、いきなりヴィーガンやベジタリアンになるのは難しいですよね。そんな方におすすめの「フレキシタリアン」という食生活スタイルがあることをご存知ですか?今回はフレキシタリアンの方が実際にどんな風に過ごしているのかをお伝えします。
フレキシタリアンは、柔軟という意味のフレキシブルと、菜食主義を示すベジタリアンからできた言葉。欧米でも今トレンドになってきている食生活の一つなのだそう。
基本的には植物性の食品をメインにいただきながら、時にはお肉やお魚、動物性の食品も食べるという、柔軟な食生活です。 例えば、平日は完全ヴィーガンやベジタリアンだけど、土日はお肉やお魚を食べる!なんてスタイルもOK。 日本では「ゆるベジ(ゆるベジタリアン)」という呼び名でも浸透し始めています。
元ビートルズのポール・マッカートニーと、娘であり有名ファッションデザイナーのステラ・マッカートニーが地球環境保護を目的に提唱している「ミートフリーマンデー(Meat Free Monday)」という活動も。月曜日に、週1回だけでもお肉を食べるのを控えよう、という活動で、このアクションもフレキシタリアンの食生活の一つと言えます。
筆者の知人でNetflixでドキュメンタリー『COWSPIRACY〜サステイナビリティ(持続可能性)の秘密〜』や『ゲームチェンジャー スポーツ栄養学の真実』を見て、ヴィーガンの食生活に興味を持ち「自炊の時はヴィーガン食(肉、魚介類をはじめ、動物性食品を一切食べない)。外食(誰かと一緒に食事するとき)は、何も気にせず食べる」ルールでフレキシタリアン生活している20代女性の食生活をご紹介します。
自炊では、フルーツや野菜を中心に召し上がっているそう。朝ご飯は基本的にフルーツと、グラノーラをたっぷり入れたヨーグルト。ヨーグルトは豆乳でできているものを食べています。野菜はサラダにしたり、蒸し野菜にしたり、オーブンでグリルにしたり。ドレッシングを工夫してみたり、スープにしたりすることで、飽きずに楽しむことができます。
でも、栄養素の偏りも気になりますよね。植物性の食品をメインにすると、不足しがちな「タンパク質」は、豆腐や大豆ミート、厚揚げ、おからなど、大豆加工食品で補っているそう。大豆イソフラボンは、女性に嬉しい効果がたくさんあることでも有名ですよね。
スーパーなどでも手に入りやすくなってきた大豆ミートは、ボリューム満点で食べ応えもあるので、お子さんや男性にもおすすめです。一番使いやすいひき肉タイプは、ミートソースやガパオライス、麻婆豆腐などアレンジもしやすく、大豆が苦手な方にもおすすめです。
海外と比較して、日本にはまだまだヴィーガン対応のお店が少ないため、お店を探すのも大変ですし、周りの方に気を遣わせてしまうのも嫌なので、友人や会社の人との食事会では、動物性食品も召し上がっているそう。
ヴィーガンに関心がある方と一緒のときや、一人で外食するときはヴィーガンのカフェやレストランに行くこともあるのだとか。自然と今までは行ったことのないお店にいく機会ができるので、楽しいですよね。
フレキシタリアンの良さは、「無理せず、自分のペースでできること」。自炊はヴィーガン、外食は動物性食品もOKという食生活の他にも、週3日はヴィーガン食にする、なんてことも可能です。など自分のライフスタイルに合わせて始めることができます。
小さなアクションが、環境問題の課題解決や、自分自身の体のパフォーマンスをあげることに繋がります。フレキシタリアンの食生活が気になる!トライしてみたい!という方のヒントになれば嬉しいです。
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