merkel-2906016_1920.jpg

Wellness

コロナ対策で注目の的に。決断力が評価されている世界の女性リーダーたち

世界的に有名な女性リーダーってどんな人たち?昨今注目を浴びている女性リーダーが気になる方のために、世界で注目を集めている方たちにスポットを当てました。国や会社を背負って立つのは男性だけじゃない!女性ならではの魅力や手腕を、ぜひチェックしてみてください。

2021.01.24公開

なぜコロナ対策で世界の女性リーダーが注目されているの?

①コロナ対策に関する論文で注目される

woman-5480508_1920.jpg

女性首相や大統領が当たり前になりつつある現在ですが、コロナ対策をきっかけにさらに注目を集めています。注目を浴びる理由は、コロナ対策に関する研究をまとめた論文に。女性リーダーが率いる国の方が、コロナ対策に成功しているという分析結果が示されました。

気になる論文は、イギリスのリバプール大学とレディング大学の研究者が発表したもの。国のリーダーの性別と、コロナウイルスによる死亡率との関係をまとめています。

女性リーダーの優れたコロナ対策、実証する研究結果発表

②死亡率の低さが示される

発表された論文によると、女性リーダーが率いる国のほうが、コロナウイルスによる死亡率が低いとのこと。世界194ヶ国を対象に、2020年の5月19日までの対応と、感染症陽性者および死亡者数の合計を分析した結果です。

男性リーダーが率いる国と比較すると、女性リーダーがいる国の数はほんの一握り。それでも、コロナ対策に関する政策の成功例が多いことが、注目を集めるようになりました。

③リスクマネジメントの決断力が決め手

論文において、コロナ対策の成功の要因となったのは、リスクマネジメントにむけての決断力だとされています。女性リーダーの方が、感染によるリスクを回避するべく、迅速な対応を行ったのですね。

実際に、女性リーダーが率いる国ではロックダウンの開始が早かったことが指摘されています。「経済的な影響よりも人命優先」という決断を、早期に下した結果です。

コロナ対策で評価された世界の女性リーダーとは?

①ジャシンダ・アーダーン首相(ニュージーランド)

flags-1280752_1920.jpg

ジャシンダ・アーダーン首相が率いるニュージーランドは、世界で最も早い段階で対策を講じた国の一つ。国内初の感染者の確認後に、封じ込めを行いました。迅速なロックダウン、検査体制の強化、国民とのコミュニケーションを通じて、第2波の封じ込めにも成功していると評価されています。

ジャシンダ・アーダーン首相は、2017年にニュージーランド史上最年少(37歳3ヶ月)で首相に就任。任期中に第一子を妊娠・出産したことでも話題になりました。銃規制の強化やコロナ対策の成功などを巡って高い支持率を維持するように。2020年10月に行われた総選挙では、過半数の議席を獲得し続投が決定。

アーダーンNZ首相、総選挙で圧勝 政権のこれまでを振り返る

②蔡英文総統(台湾)

蔡英文(ツァイ・インウエン)総統は、2016年に台湾初の女性総統となった人物。2020年の1月の段階からコロナ対策を講じ、ロックダウンをせずに乗り越えたことで有名です。

法律専門の学者としての側面を持ち、将来を見据えた堅実な内政政策を実行。発信力の弱さから支持率が低迷した時期もありますが、2020年1月に行われた選挙で過去最多の得票数を獲得。政権の2期目が決まり、現在も活躍中です。

ブルームバーグ「今年の50人」に蔡英文総統 コロナ対応を評価

③メッテ・フレデリクセン首相(デンマーク)

メッテ・フレデリクセン首相は、2019年にデンマーク史上最も若い(41歳)首相となった女性。新政権では、20人いる閣僚のうち、7人が女性という点でも注目を集めています。

コロナ対策においては、迅速なロックダウンと情報の一元化、国民への経済補償制度で評価を得ているのが特徴。2020年11月には、コロナウイルスの変異種が発見されたミンク農場での殺処分を巡っての対応も話題を呼びました。

デンマーク史上最も若い41歳の「美人首相」メッテ・フレデリクセンは「黒と赤、スキニーパンツ、お団子ヘア」が勝負服

④アンゲラ・メルケル首相(ドイツ)

ドイツ国旗

アンゲラ・メルケル首相は、2005年に歴代最年少(51歳4ヶ月)かつドイツ初の女性首相として当選。その後も再当選を果たし続け、現在は4期目で活躍しています。

政策としては、脱原発を視野に入れた新たなエネルギー政策への転換や、100万人を超える難民の移入許可などが有名。コロナ対策においても初動が早く、欧州の中でも低い死亡者数に押さえています。

“ドイツのお母さん”アンゲラ・メルケル首相について知っておくべき12のこと

⑤サンナ・マリン首相(フィンランド)

フィンランドのサンナ・マリン首相は、2019年に世界最年少(34歳)で女性首相となった人物として有名。レインボーファミリーの中で育ち、経済的に困窮しながらも成功を掴んだ女性としても知られています。

また、サンナ・マリン首相が率いる内閣では、19人の閣僚のうち12人が女性。女性が率いる内閣を作り上げたことでも評価されています。一児の母として、公務と育児も両立中。コロナ対策においても早期の対応が功を奏し、EU平均の5分の1の感染レベルで押さえています。

「私には家族の物語がない」フィンランド34歳女性首相、驚きの人生

コロナ対策以前から知られている世界の女性リーダーとは?

①マーガレット・サッチャー(イギリス)

margaret-thatcher-67746_1920.jpg

20世紀に活躍した女性リーダーとして、最も知名度が高いのがマーガレット・サッチャー。イギリス初の女性首相となった人物で、1979年から1990年まで、11年間の在任記録を誇ります。ときに強硬な政策を敢行した手腕から「鉄の女」と呼ばれることも。

マーガレット・サッチャーの最大の功績は、不況にあえぐイギリス経済を立て直したこと。首相就任当時は、「欧州の病人」とも呼ばれていたイギリスを、強い国へと蘇らせました。2013年に87歳でこの世を去った彼女の生き様は、映画化もされています。

②インディラ・ガンディー(インド)

インディラ・ガンディーは、1966年にインド初の女性首相となったことで有名。独立運動の先駆者として活躍した祖父と、インド初代首相となった父を持ちます。インディラ・ガンディーは、第5代および第8代首相として就任しました。

女性の首相ということで、お飾りの存在となることを懸念されていましたが、就任後は強力な指導力を発揮。名実ともにリーダーとしての手腕を見せつけました。インド独立の父と呼ばれるマハトマ・ガンディーとの血縁関係はないとされます。

③アウン・サン・スー・チー(ミャンマー)

アウン・サン・スー・チーは、ミャンマーにおける非暴力民主化運動で知られた女性。ご紹介した女性リーダーの中では、唯一国家元首となった経歴を持たない人物ですが、外相および大統領府相を兼任した実績を持ちます。

注目される点は、なんといっても軍政時代のミャンマーで、非暴力民主化運動を貫きとおしたこと。自宅軟禁状態にあっても活動を主導し、1991年にノーベル平和賞を受賞しています。いまだ現役の政治家で、今後の動向が注目される女性リーダーの1人です。

女性リーダーだからこそ発揮できる強みとは?

①共感力とコミュニケーション力に優れる

student-849828_1920.jpg

女性リーダーは、男性リーダーよりも共感力とコミュニケーション力に優れるという強みを持ちます。コロナ対策で評価された各国の女性リーダーたちも、遺憾なく発揮した力ですね。

女性は、基本的に人の感情を読み取ることに長け、感情を表す力も高いとされています。例えば、ニュージーランドのアーダーン首相は、ロックダウン以降はフェイスブックにおいて国民とのライブ対話を実施。部屋着姿で生活感を出しながら、語りかける姿が評価されました。

また、フィンランドのマリン首相は、テレビを通して子供向けの記者会見を開催。丁寧に質問を受け止め、多くの共感を集めたと言われています。

②変革型リーダーシップが得意

変革型リーダーシップとは、「ビジョンを構築することでメンバーの危機感を醸成し、自主的に行動の変化を促す」もの。男性よりも、女性のほうが高い資質を持つと言われています。共感力とコミュニケーション力に優れる、女性ならではの資質とも言えますね。

変革型は、今の時代に求められているリーダーシップ。変化と競争環境が激しい現代においては、メンバー自身が行動を始めるよう促すアプローチが必要だとされています。変革型リーダーシップの資質を秘めている女性には、これから先も高い期待が寄せられることでしょう。

女性リーダーたちの存在は不可欠

ホワイトボードと女性

女性リーダーの存在は、遥か昔からありましたが、近年はさらに注目が高まることに。コロナ対策においての評価に加えて、時代に合ったリーダーシップの手腕にも期待が寄せられています。

また、女性がリーダーとして活躍するのは、政治の世界の話だけではありません。企業内においても、高い注目が集められています。ご紹介した女性リーダーからは、社会においても女性ならではの感性が必要不可欠であることを考えさせられます。

島まるごと読書プラン

「手つかずの地球(ジオ)の風景がおもてなし」。地球や人との繋がりに思いを馳せるジオホテル

本質的なモノ・コト・旅を紹介する「My Muse Selection」。今回は、島根県・隠岐諸島に位置する“泊まれるジオパークの拠点” 「Entô」をご紹介。

2024.12.09

Wellness

Culture

davekrugman-01442

「自分の可能性にオープンであることが、新しい道を切り拓く」NY在住キュレーター・斯波雅子さんが導く日本アート界の新境地

NY在住歴は約20年。現地でアート団体を運営する斯波雅子さんにインタビュー。大学時代からアートに魅了され、アート界の中心地でもあるNYで転職を繰り返しながらアーティストをサポート。2020年に独立し、アート&テック系の事業会社や非営利団体を立ち上げた彼女。活動の真意や、そのうえで大切にしているマインドなどを伺ってみました。 Photo by Dave Krugman

2024.12.05

Interview

Career

IMG_2047

「一人ひとりが成長ではなく、“成熟”していく世界へ」食べる瞑想を通して伝えたい、本質的な豊かさとは/Zen Eating代表・Momoeさん

禅や食べる瞑想「Zen Eating」を伝えながら、国内外で活動しているZen Eating代表・Momoeさんにインタビュー。食べる瞑想「Zen Eating」とは、今日からできる、幸せな食事の方法です。そして、私たちがあらゆるものとつながっているということを気づかせてくれます。Momoeさんが、Zen Eatingを通して実現したい世界とは? そして、今後の世界で問われる、本質的なWell-beingとは。

2024.12.01

Interview

Wellness

image0-11

♯グッドバイブスウーマンvol.6<鈴木優菜さん/衣装・刺繍作家>

#グッドバイブスウーマン。その方の信念や生き方、在り方がわかるような、「10の質問」をお届けします。本連載は、グッドバイブスな友人・知人をご紹介していくリレー形式。第六回目にご登場いただくのは、衣装・刺繍作家の鈴木優菜さん。

2024.11.22

Interview

1

♯グッドバイブスウーマンvol.5<山田祐実さん/フリーランスカメラマン>

#グッドバイブスウーマン。その方の信念や生き方、在り方がわかるような、「10の質問」をお届けします。本連載は、グッドバイブスな友人・知人をご紹介していくリレー形式。第五回目にご登場いただくのは、フリーランスカメラマンの山田祐実さん。

2024.11.12

Interview