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上司や同僚の言動、どこからがマタハラ?事例&実際に受けたときの対策を伝授!
マタハラって具体的にどういうこと?どんな言動が該当するの?気になる方のために、マタハラの定義を詳しくご紹介。実際に見られるパターン別の事例や、受けたときの対策も提案しています。一人で無理に抱え込まないよう、冷静にポイントを押さえていきましょう。
2021.01.16公開
マタハラとは、職場の3大ハラスメントの一つである「マタニティ・ハラスメント」の略語。女性が妊娠や出産、育児に関係することで与えられるハラスメントのことですね。職場で不利益な扱いをされたり、上司・同僚から精神的・肉体的な嫌がらせをされたりすることを指します。
ときには3大ハラスメントの残りの2つである、セクハラやパワハラと混合して行われるケースもあります。また、男性が被害者となることも。他にも育児休暇を申請・取得した男性が、職場の上司や同僚から嫌がらせを受ける、パタハラ(パタニティ・ハラスメント)という概念も誕生しています。
職場でのマタハラは、2017年から事業主に防止措置義務が課せられるようになっています。「妊娠・出産・育児に関する労働者の状況と、嫌がらせなどの行為に因果関係が見られるもの」は、マタハラに該当するとされています。
妊娠や出産、育児などを理由に、労働者にとって不利益な取り扱いをすることに関する法律もあるので、チェックしておきましょう。
マタハラの事例は、大きく2種類に分けることができます。1つ目は、職場の制度や措置を利用したもの。妊娠・出産をきっかけに解雇や退職の促しをしたり、育休制度の申請をしづらい環境にしたりすることが該当します。
2つ目は、妊娠・出産をした状態に対するものです。妊娠・出産は、女性の体に変化を引き起こします。妊娠・出産をして戦力外となることそのものに嫌味を言ったり、体つきの変化を見苦しいと指摘されたりするケースが見られます。
マタハラに関する事例には、解雇や退職の促しをされるものが。妊娠や出産、育児などを理由に受ける、不利益な取り扱いの一つに数えられます。
上司から一方的な解雇を突きつける例はもちろん、退職を強制するのも、遠回しに薦める発言をするのもNG。具体例には、以下のようなものがあります。
具体例
妊娠・出産を理由に契約の更新をしないのも、マタハラの事例の一つ。契約更新回数の上限が定められているのに、数を引き下げられるケースも見られます。
正当な理由がない限り、会社から一方的に契約更新のストップをすることはNG。そのため、もっともらしい理由付けがされているケースも見られます。具体例は下記のようなものになり、同様の扱いを受けたと感じた場合には、マタハラを疑って良いでしょう。
具体例
マタハラには、労働形態を変更したり強要したりする事例も見られます。妊娠・出産を理由に、今までとは同じ働き方をさせてもらえなくなるのですね。
代表的なものは、正社員の労働者を妊娠・出産をきっかけに、パートタイム労働者のような非正規社員にするケース。他に色々な具体例があります。
具体例
妊娠・出産を理由に降格させたり、減給したりすることもマタハラの事例の一つ。妊娠したことで、不平等な査定をされるケースは少なくありません。
労働能力が低下していないにもかかわらず、会社側から不利益を与えられることがあるのですね。詳しい具体例は、下記でチェックしてみましょう。
具体例
マタハラの事例の中には、産前や産後に認められている、育児に関する制度の利用を妨害されるものもあります。正社員も非正規社員も受けられる権利なのですが、会社の上司や同僚から取得しないよう働きかけられるケースです。
また、取得しているにもかかわらず、無視されることも。制度利用で時間外労働や休日出勤が免除されているのに、仕事を強要されるなどの具体例が見られます。
具体例
マタハラでは、妊娠・出産すること自体への嫌がらせをされるケースも。上司からだけでなく同僚からも行われる可能性が高い事例です。
妊娠・出産を悪い事のように扱われ、心無い言葉や態度を示されることは、妊婦にとって負担が大きいですね。周囲の理解が必要となる、以下のような具体例があります。
具体例
マタハラ事例には、体のラインの変化といった、見た目に対する嫌がらせも存在します。妊娠によって体が変化するのは自然なことなのに、攻撃の対象となってしまうのですね。
また、制服の問題も関係してきます。ラインが変化しているにもかかわらず、動きにくい制服での勤務が求められるパターンですね。会社によっては、マタニティ制服を準備している所もありますが、まだまだ不十分な所も。
具体例
妊娠中は、何かと変化しやすい体調も、マタハラ事例の一つになってしまうケースが。個人差があり、自分ではどうしようもないことなのに、上司や同僚から攻撃されてしまう場合です。
体調が悪くなると、精神的にもナイーブになる可能性が高いので、ダブルパンチになってしまいます。以下のような具体例があるので、チェックしてみてください。
具体例
マタハラ事例への対策案として、まず会社側の方針を明確化し、周知活動を行うことが大切。マタハラに関わる言動を行った者には、会社側が厳正に対処する旨を伝えるようにしましょう。
就業規則などの文章に規定したり、何がマタハラに該当するのか研修会を開いたりして、会社全体に周知が行き届くように徹底。労働者の一人ひとりが、マタハラを予防する意識を持つよう、指導していってください。
会社側は、マタハラに関する相談窓口を設置しておく必要があります。会社がマタハラ防止措置の義務を果たすために、どのような問題が生じているのか把握しておかなければいけません。
相談窓口では、小さな苦情から受け付けるようにすることが大切。できるだけ初期の段階のうちに、マタハラに関わる問題を解決できるよう体制を整えましょう。
職場でマタハラを受けた場合、個人でできる対策は、社内の相談窓口を利用することです。マタハラ防止措置義務化のため、社内に設置している会社は多いはず。
窓口が存在しない場合は、信頼できる上司や、人事部に相談する方法もあります。どこに相談するにも、報告するときのために、マタハラを受けたことの証拠を集めておくと良いでしょう。相手・場所・内容・日時・回数などの証拠を記録することで、後々有利に働くはずです。
職場で窓口や上司に相談できなかったり、きちんとした対応がされなかったりする場合は、外部に助けを求めましょう。労働局や厚生労働省が準備している、労働トラブルに対処するための窓口があります。電話相談が無料でできることが多く、匿名OKという所もあるので安心です。
上司や会社が対応してくれないからと、諦める必要はありません。いまやマタハラは、すべての職場で対処するべき社会問題。一人で抱え込まずに、積極的に相談しましょう。
職場でのハラスメントに悩んでいる方はいませんか? 厚生労働省では、「ハラスメント悩み相談室」を開設しています。パワハラ、セクハラ、マタハラの悩みのご相談を、フリーダイヤルの電話と、メールで受け付けています。どなたでもご利用いただけます。https://t.co/3qCaxaN96c pic.twitter.com/rmieiEezp0
— NOハラスメント!あかるい職場応援団 (@no_pwr_harassmn) December 21, 2020
マタハラによって追い詰められた状況になっているときは、転職を視野にいれるのも一つです。職場の環境や制度そのものの問題が大きい場合、解決までに時間がかかる可能性があります。無理に続けることで身体的・精神的な負担が嵩むようであれば、転職先を探すのも良いでしょう。
転職することは、逃げではありません。自分とお腹の子供を守るため、必要な行動になり得ます。子育て支援が充実している職場の情報を集めて、より良い環境で働けるようにしましょう。
職場でのマタハラには、自分でも気がついていないケースがあります。過剰に反応しているだけなのではと、なかなか対策に踏み出せないこともありますよね。そのため、予め事例を知っておくことは大切です。
自分の身に降りかかっていることがマタハラなのだと分かれば、今後の対策も講じやすくなります。事例から自分の状況を判断し、適切な行動を考えましょう。ご自身の身を守っていってくださいね。
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