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職場のセクハラの基準はどこから?代表的な行動と適切な対処法を解説

近年、特に職場で問題視されているセクハラ。しかし、どういった行為がセクハラに該当するのか、知っている方は少ないのが現状です。そこで今回は、セクハラの基準や、代表的な行動をご紹介。適切な対処法なども解説しています。是非参考にしてくださいね。

2021.01.29公開

職場のセクハラの基準はどこから?

①対価上の不利益が発生しているか

どこからセクハラになるかは、対価上の不利益が発生しているかどうかが基準になります。労働者に性的な発言が行われることで、解雇や減給・降格などの不利益を受けた場合、セクハラに該当すると言われています。

これは「対価型セクシャルハラスメント」と呼ばれるもの。例えば、上司からの性的関係を求められて拒否した結果、部署の異動を強制された…などが当たります。性的な発言や言動だけでなく、それによって不利益が生じたかどうかが、セクハラの基準になっているのですね。

②性的な発言によって仕事に影響が出たか

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どこからがセクハラなのかは、性的な発言が被害者の仕事の質に影響したか、という基準でも判断されます。これは「環境型セクシャルハラスメント」と呼ばれる部類。性的な発言・行動などで心身に苦痛を感じ、能力が発揮できなくなった…と言ったケースが該当します。

この場合、直接性的な言葉をかけなくても、セクハラに該当することも。例えば、性的な画像を共有してくる、大声で性的な会話を行うなど。直接的な被害はなくても、間接的に影響があった場合は、セクハラと判断されます。

③被害に遭った人の受け取り方が重要

どこからがセクハラかの基準は、数値やデータなどで明確なラインが決まっているわけではありません。そのため、「この行為がセクハラである」というより、被害者の受け取り方が重要視されることがほとんど。本人が不快感を感じていたのなら、セクハラだと判断される可能性が高いです。

ただし、女性が不快に感じる行為全てがセクハラになるわけではありません。被害者の受け取り方と一緒に、客観性を交えながら判断されるのが一般的。平均的な女性の感じ方を基準にしながら、被害者の状況を照らし合わせて判断されます。

職場でありがちなセクハラ事例

①性関係の質問をする

職場で起こりがちな事例に、性関係の質問が挙げられます。例えば、「胸のサイズはどれくらいなの?」「どんな下着が好きなの?」など。仕事中はもちろんですが、個人的な飲み会での質問も、セクハラに該当します。

「彼氏はいるの?」「夫婦生活はどんな感じなの?」など、異性関係を聞き出そうとするのもNG。本人が話したがっているのなら良いですが、嫌がっている相手から無理に聞き出そうとすると、セクハラに該当します。

②個人の異性関係などを周りに言いふらす

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個人的な異性関係の情報を、周りの人間に流す行為もセクハラに当たると言われています。「〇〇さん、最近彼氏と別れたんだって」「こういうタイプが好みらしいよ」など。

異性関係について吹聴された結果、本人が会社に居づらくなってしまう可能性があります。これを苦痛に感じて退職や異動をすることになった場合は、セクハラだと認定されるでしょう。

③業務に関係のない連絡を取る

性的な言葉や発言をしなくても、業務に関係ない連絡もセクハラに該当します。プライベートで執拗に連絡を送り、2人きりのデートや食事に誘う、といった行為です。「性的なことは言われていないから」と、被害者が泣き寝入りするケースが多いのが、このパターンです。

相手が上司の場合、なかなかデートや食事を断ることができませんよね。しつこく連絡が来るのを苦痛に思っているのなら、セクハラだと認められることが多いです。

④業務上必要のないボディータッチ

ラベンダー

セクハラ事例としてよくあるのが、業務に必要のないボディータッチ。わざと手を握ってくる、飲み会などで抱きついてくるといった行為が該当します。

物の受け渡しの際に手が触れたり、呼びかけのために肩を叩いたり、といった行為はセクハラに該当しないと言われています。そのため、業務上の偶然を装って体に触れてくる、という上司が多いのも現状。

⑤容姿について言及する

容姿についての言及も、職場で頻発するセクハラ事例です。「今日のメイクかわいいね」「ちょっと最近太ったんじゃない?」などの言葉が該当します。

容姿の悪口はもちろんですが、褒め言葉もセクハラに該当する可能性が。相手は褒めたつもりでも、言われた本人が苦痛に感じたのであれば、セクハラになるのです。

職場のセクハラへの対処法とは?

①会社の窓口を利用する

セクハラに悩んでいるのなら、会社の窓口に相談してみてください。企業は労働者がセクハラを受けた際、適切な対応をすることが義務付けられています。セクハラをした上司の処分や、再発防止策を考えなくてはいけません。

そのため会社の窓口に相談することは、有効な対処法です。外部機関を利用するのに比べてお金がかからないのも特徴。もし勤務している会社に相談窓口が無い場合は、人事課に訴えてみると良いでしょう。

②ハッキリと不快感を示す

セクハラを受けた時の対処法としては、ハッキリ不快感を示すことをおすすめします。性的な発言をしてくる上司の中には、相手に不快感を与えていると気付いていないことも。また我慢していると、「この人にはセクハラをしても大丈夫」と捉えられてしまいます。

泣き寝入りは、セクハラの過激化に直結します。相手との関係性の悪化を恐れず、「そんなことを言うのはやめてください」と拒絶しましょう。「これ以上言うと、訴えますよ」など、自分の意思を伝えるのもおすすめ。

③相談機関を利用する

電話する女性

外部の相談機関を頼る、という対処法も有効です。小さな会社の場合、相談窓口がなかったり、なかなか相談しにくかったり…ということがありますよね。そんな時に、一人で抱え込んでしまうのはNG。会社がダメなら、外部の機関を頼るようにしてみて。

厚生労働省が委託している企業や、電話やメールで気軽に相談できる団体など、様々な機関が存在します。自分に合った相談窓口が見つかるでしょう。知っている人には言いづらい…という時は、こういった団体を利用してみてください。

④信頼できる上司や同僚に相談する

対処法として、社内の人に相談してみるという方法もおすすめ。誰にも相談せずに一人で悩む行為は、セクハラの助長に繋がります。信頼できる上司や、同僚などに相談してみて。周りにセクハラを認識してもらうことで、対処法が考えやすくなります。

また相談相手には、セクハラ相手よりも立場が上の人を選ぶのがポイント。セクハラをやめるよう、本人に直接言ってもらうことができるからです。

⑤弁護士に相談する

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どうしても事態が好転しない…という時は、弁護士に相談するという対処法を取りましょう。話し合いなどでは解決しそうにない、悪質なセクハラなどを受けている時にも、弁護士に頼ることをおすすめします。なるべく、労働問題に精通している弁護士を選ぶのがポイント。

もし裁判を起こすことになれば、セクハラの証拠などが必要になります。どのような証拠を集めれば良いのか、有力な証拠を取るにはどうすればいいか、弁護士と話し合いを行なってみましょう。

職場でセクハラのターゲットにされやすい人とは?

もちろん、職場でセクハラの被害者となる方に非があるとは言いません。ただし傾向として、ターゲットになりやすい方には共通の特徴があるようです。以下はその一部ですが、自分がそうでないか、もしくは周りにそういう方はいないか、色々な視点から考えてみてください。

①プライベートな話が多い

プライベートな話をよくする人は、セクハラのターゲットにされやすいと言われています。聞いたことは全て答えてくれる、よく個人的な話をするといったタイプの女性が該当します。

このタイプの人は、「壁がないから手を出しやすい」「ガードが緩いから何でも許してくれる」と思われがち。その結果、セクハラの対象になってしまうのです。職場でプライベートな領域をオープンにするのは程々にした方が良いかもしれません。

②空気を読もうとする人

過剰に場の空気を読もうとする女性も、セクハラ被害を受けやすいタイプ。嫌なことがあっても、空気を壊さないようにと流していませんか?「嫌だ」という意思を伝えられない人は、セクハラに合いやすいと言われていますよ。

また、何をしても笑顔で流す女性は、「この人ならセクハラをしても訴えられない」と思われてしまうのです。さらには「笑ってくれるのは自分に好意があるからだ」と、男性が勘違いしてしまうケースも。

③おとなしいタイプ

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セクハラ被害に合いやすいタイプとして、おとなしい性格の女性が挙げられます。気が弱い人は、自分が被害を受けてもなかなか相談することができません。「自分のせいで周りに迷惑がかかる」と考え、泣き寝入りをしてしまいます。

そんな対応を続けていると、セクハラの加害者の行為はエスカレート。「いくらセクハラをしても、この人なら黙っている」とつけあがり、被害が悪化してしまうのです。

職場でのセクハラを予防するためには

職場でのセクハラを未然に予防するためには、どのように振る舞えば良いのでしょうか。以下に、セクハラへの予防策をご紹介しています。セクハラを意識的に防ぎたい方、ターゲットになりやすい特徴に思い当たる方は、参考にしてみてください。

①個人情報は教えない

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セクハラの未然に予防したいのなら、個人情報はなるべく伏せておきましょう。職場用と個人用の携帯を分けて持つ、自分の異性関係やプライベートは話さない、など。

話を振られても、「あまり人には話したくないので…」と断るようにしてみて。こういった対応をすることで、上司に「この人はガードが硬いから、手が出せない」と思わせることができますよ。

②1対1の付き合いは避ける

上司に誘われたとしても、1対1の付き合いは避けるようにしましょう。1対1の状況になってしまうと、思いがけず被害に合う可能性があります。また相手に「この人にならセクハラをしても大丈夫」などと、思われる可能性も。

上司からの誘いを断りづらい…という時は、同僚や他の先輩などを誘ってみてください。その際、「2人きりは避けたいので」と伝えると尚良しです。

どこからがセクハラになるのか見極めて対処しましょう

遠くを笑顔で眺める女性

近年問題視されているセクハラ。しかしどこからがセクハラに当たるのか、明確な定義はあるのか、詳細を知っている人は少ないのが現状です。セクハラに該当するのはどこからなのか、定義や基準を知っておくことで、有効な対処法を考えることができますよ。今回紹介した項目を参考に、セクハラに対応してみて。

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