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新しい経済の形、シェアリングエコノミーとは?基礎知識&メリット・デメリットを解説
「シェアリングエコノミー」という言葉をご存知でしょうか?近年、新しい経済の形として注目を集めているサービスです。今回は、シェアリングエコノミーの基礎知識や、サービス利用に伴うメリット・デメリットをご紹介します。是非参考にしてくださいね。
2021.02.07公開
シェアリングエコノミーとは、個人の遊休資産の共有を意味します。遊休資産とは、取得しているのに稼働していない土地やスキル、モノなどを定義する言葉。せっかく持っている資産を活用しないなんてもったいない、という思いから生まれたのが、シェアリングエコノミーなのです。
できるだけ多くの人と資産を共有・利用することで、より豊かな生活を送ることが目的。企業を通じてやり取りすることもありますし、個人間での貸し借りも行われています。今や、非常に身近にあるサービスなのだと言えるでしょう。
シェアリングエコノミーの発展には、インターネットやSNSなどの普及が関係していると言われています。インターネットを開けば、遠く離れた人とでも簡単につながることができますよね。
ユーザー側は、スマホやタブレットなどですぐにサービスを探すことができる。また資産を提供する側も、インターネットを利用すれば、サービスの展開が可能。難しいシステムや環境などは必要なく、全て身近にある端末でサービスにアクセスできます。この手軽さが、シェアリングエコノミーを成長させたのです。
シェアリングエコノミーは、評価制度によって発展したサービスだとも言われています。他人と資産を貸し借りするため、どうしても不安が残る所はあるでしょう。ユーザー同士が疑心暗鬼になっては、サービスは利用されません。
そこで導入されたのが、評価制度です。これは、やり取りをしたユーザー同士で評価を付け合うというもの。これにより、ユーザーに「評価を付けられる」という意識が生まれます。その結果、サービスの質の向上に成功したのです。
シェアリングエコノミーには、大きく分けて5種類のサービス事例があると言われています。現在普及している種類をまとめていますので、参考にしてみてください。
シェアリングエコノミーの定義に、移動のシェアがあります。これは、自動車や自転車など、移動手段の共有を意味するサービス。カーシェアリングやシェアサイクルなどが、この「移動のシェア」に定義されます。
企業を介して自動車を配車するサービスもあれば、目的地まで相乗りをしてコストを減らす事例など、内容は様々。また、飲食店の商品を個人がデリバリーする事業も、移動のシェアの一種。今の生活に根付いているサービスだと言えるでしょう。
モノのシェアも、シェアリングエコノミーに定義される事例の一つ。利用人数が最も多い種類だとも言われています。個人で所有しているモノを貸し借りするサービスや、資産を売買するフリマアプリなどが、これに該当します。
今、特に注目を集めているのが、ファッションアイテムのシェア。なかなか手が出せない高級ブランドの服やカバンなどを、リーズナブルな価格でレンタルすることができます。個人間のシェアも発達しており、使っていないアイテムでお小遣いを稼ぐ人が増えているとか。
シェアリングエコノミーの事例として、空間のシェアも挙げられます。これは、駐車場や農地、会議室などを、時間や月単位で貸し出すサービス。近年利用者が増えている、シェアオフィスやレンタルスペースなども、空間のシェアに定義されます。
また自宅の空き部屋を貸し出す民泊サービスも、空間のシェアの一種。企業が参入・運営しているサービスが中心ですが、個人間での空間シェアも徐々に増えてきています。
意外と知られていないのが、お金のシェアという種類。「クラウドファンディング」という名前のサービスです。これは、銀行の融資とは少し定義が異なるもの。金融機関に融資してもらえないような企画でも、個人の共感を集めることで資金を調達する、という内容です。
お金のシェアは、更に3種類のサービスに分けられるのが特徴。まず、リターンを求めずにお金を支援する「寄付型」。次に、金銭的なリターンが期待できる「投資型」。最後に、サービスを買うことで企画を支援する「購入型」。プロジェクトの内容に合わせて、サービスの形が変わるのが特徴です。
最後が、スキルのシェアという種類のサービス。これは目に見える「モノ」ではなく、個人の技術や経験を共有するという内容です。
得意な絵を活かしてデザインを描いたり、料理や掃除のスキルを活かして家事代行サービスを行なったり、というものが「スキルのシェア」です。都市部はもちろん、地方などでも利用者が急増しているのが特徴。資格や経験を活かす場が欲しい!という人に、支持されています。
稼働費が少ないことが、シェアリングエコノミーの大きなメリット。シェアリングエコノミーは、元々個人が持っている資産を活用するものです。そのため、新しく何かを購入したり、スキルを身につけたりという必要がありません。
既に持っているものを活用できるため、お金がほとんどかかりません。家や会議室など、空間のシェアの場合でも、少々の改修費で稼働させられます。ローリスク・ハイリターンが期待できるのが、大きなメリットでしょう。
シェアリングエコノミーには、経済活動を活発にする働きもあります。例えば、カーシェアリングやシェアサイクルなどを利用すると、コストを抑えて遠方に出かけられます。お金をかけずに出かけられるため、現地での消費が増加。これは、地域の活性化を意味します。
また個人間でスキルのやり取りをすれば、働きに出られない人でも雇用を取得できます。一人当たりの収入が増え、消費活動が盛んに。このように、シェアリングエコノミーの発展とは、経済活動の活性化を意味するのです。
コストが安くサービスが利用しやすいのも、シェアリングエコノミーの大きなメリット。遊休資産を活用しているため、稼働費が少なく、普通のサービスよりも価格を抑えられるのです。
価格の安さに惹かれ、シェアリングエコノミーを利用する人も増加。「こんなに安いなら、試してみようかな」と、新規客を掴みやすいという特徴もあります。
シェアリングエコノミーの利用は、シンプルな生活を意味します。個人でモノを購入すると、それを保有するための場所や費用がかかってしまいますよね。いつもは使わないモノに場所を取られる…ということが発生します。
しかし、必要な時にシェアリングエコノミーを利用すれば、不要なものを持たずに済みます。出費や時間、場所が節約され、シンプルなライフスタイルが実現。なるべくモノを持ちたくない人にとって、メリットの大きいサービスなのです。
シェアリングエコノミーのデメリットに、法律の整備が間に合っていないことがあります。シェアリングエコノミーは、事業主が個人であることが多いのが特徴。個人のサービス提供者には、既存の法律が適応されるか不明確です。そのため、グレーゾーンのサービスを提供する人が増加している、というデメリットが発生。
このままでは、違法性のサービスを取り締まることが困難です。今後、シェアリングエコノミーが発展していくためには、法整備を進めることが重要でしょう。
個人間でのトラブルが多いのも、シェアリングエコノミーのデメリット。企業を介するサービスもありますが、個人間でのやり取りが多いのが、シェアリングエコノミーの特性です。第三者を交えていないため、主観による「思っていたのと違う」「サービスの質が悪い」といった不満が発生するです。
またシェアリングエコノミーは、誰でも気軽に利用できるサービス。これは、マナーの悪い利用者が発生しやすいことを意味しています。こういったデメリットにどう対処するかが、今後の課題となるでしょう。
シェアリングエコノミーは始まったばかりのサービス。そのため、既存の保険や補償が適応されないというデメリットがあります。保険の適用範囲が狭く、満足な補償が受けられなかった…という事例も。
保険が適応されないことで利用者数が減ったり、想定していなかったトラブルに巻き込まれたり、というデメリットも発生します。補償制度の充実は、シェアリングエコノミーの今後の課題となるでしょう。
シェアリングエコノミーの事例として有名なのが、カーシェアリング。コンパクトカーからトラック、セダンなど、さまざまな種類の車を借りることができます。時間が細かく指定できるため、個人の予定に合わせて車を利用できるのもポイント。
信頼性を高めるため、申し込みには免許書やクレジットカードなどの提示が必要となります。企業が提供しているサービスはもちろん、個人間での自家用車のレンタルも行われていますよ。
今注目を集めているのが、普段着のレンタル。「服を買いに行く時間がない」「どんな服が似合うかわからない」。このような、女性の悩みを解決するために生まれたサービスです。利用者の体型や好みなどに合わせ、プロのコーディネーターが服を選定してくれますよ。
送料やクリーニング代が不要・返却期限なしなど、充実したオプションも。定額制のプランや、服の借り放題など、サービス内容の幅も広いです。普段あまり着ない服が着てみたい、服を置く場所を節約したい、という願いを叶えるサービス。
タイムチケットというサービスも、シェアリングエコノミーの一例です。インターネット上でやり取りされ、利用者は20万人を突破。
これは個人の時間を売買する、という内容のシェアサービスです。稼働時間やスキル、値段などを設定し、必要な人に提供するという仕組み。注目度の高いシェアリングエコノミーサービスです。
近年新しいビジネスモデルとしても注目されている、シェアリングエコノミー。個人間のやり取りの事例や、企業によるサービス展開も豊富です。詳しい定義や意味、メリット・デメリットなどを知って、シェアリングエコノミーを利用して何かをお願いしてみては?または、提供側として自分のスキルを活かすチャンスかもしれませんね。
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