Amazon Prime Videoで配信されたリアリティーショー『バチェロレッテ・ジャパン』への参加でも話題の中国出身の実業家、黄皓さん。
フィットネスの領域で様々なサービスを展開され、メディアへの出演やYouTube、SNSでの発信などを通して、幅広く活躍されています。そんな黄さんから、ご自身が思う強みや、自己肯定感やセルフラブに繋げるためのコンプレックスとの向き合い方についてお伺いしました。
黄さんが思う、ご自身の一番の強みは?
心が強いこと。簡単にいうと、続ける力、やり切る力はあるのかなと思っています。やってみないと分からないことも沢山あるし、失敗することももちろんあります。でも、やらない人よりやった人が絶対に勝つし、失敗した人よりも、2回目をチャレンジできる人が強いし、それを継続できる人がもっと強い。そこの意識が大事だなと思っています。
確かに継続することってなかなか難しいですよね。その意識はどんな風につけられましたか?
幼い頃から意識づけられていた気がします。教育の問題なのかなという気もしていて。僕も幼い頃、日本の学校に通ってましたが、日本だと先生が授業中に「この問題わかる人!」って聞いても、基本的に、正しい答えが確実に分かっている子しか手を挙げないですよね。でも、中国ってクラス全員が一堂に手を挙げるんですよ。しかも、手を挙げるんじゃなくて、肘を机について、ガンガンガン!って「僕のこと当てて!」ってアピールするんです。
回答して外す子もいるんですよ。でも別に外した人を馬鹿にもしないし、みんな失敗しても挑戦しようという姿勢がある。豊かじゃないからこそ、チャンスを掴み取ろうという意識がみんな強いのかなと思いました。
日本だと、間違えたことをすると、チラッと見られたり、ニヤってされたりすることがありますよね。そうする人も悪気はないのかもしれないけど、自信の喪失に繋がっている気がします。ほんの些細なことだけど、「あいつ間違えちゃったけど、ナイスチャレンジ!」みたいな一言があると、みんなもっと堂々とチャレンジしてみようという気持ちになれると思うんです。色んな場面で、そんな風になっていったらなと思いますね。
フィットネス事業スタートのお話や、黄さんの日々の発信の中でも印象的な「自己肯定感」や「セルフラブ」というキーワード。フィットネスが自己肯定感に与える影響は?
影響はものすごく大きいと思います。1つは、適度なストレス発散の場になるということ。運動することで、男性も女性もホルモンが沢山分泌されると言われています。それによってストレス発散につながりますし、脳内の環境も変わってくるんです。
もう1つは、筋トレのしんどさから、達成感や自信が生まれること。筋トレってものすごくしんどいですよね。時間も体力も心も、ものすごく消費します。「私普段こんなにしんどいことやってるんだから、こんなことじゃ負けない!」という達成感や継続力からくる自信は、色んなところに影響して、自己肯定感を押し上げることに繋がるはず。
黄さんのサービスをご利用された方で、こんなに人生変わった!こんな変化があった!というお声も多いのでは?
今やっているサービスの中だとパーソナルジム、エステが長いですが、みんなSNSなどに色んな投稿をしてくれています。その中で多いのは「人生が変わった」という嬉しいご意見。見た目が変わると他己評価が変わって、他己評価が変わると、自己肯定感が上がる。このサイクルを繰り返してくると、自信がないから強く見せたいという「ナルシスト」から、達成や継続できる自分を肯定して自分を好きになることができて、「セルフラバー」になれる。
セルフラバーになった人たちは、投稿もすごく沢山してくれています。ボディメイクも、セルフラブも継続が大切なので、「継続できるサービスを作ってくれたことが嬉しい、ありがたい」というお声をいただけると僕たちも嬉しいですね。
今はセルフラブなどについても発信されている黄さんご自身も、幼い頃はコンプレックスを抱えていらっしゃったそうですが、どのように向き合ってこられましたか?
幼い頃はコンプレックスって単語がすごく苦手だったし、ネガティブな印象が強かったです。今、大人になって、色んなコンプレックスを乗り越えてきた体験や、仕事で色んな方々を見てきて思うことは、コンプレックスは、神様が人生に与えてくれた試練なのかも、ということ。人はコンプレックスがあるから頑張れるし、自分に対して臆病でいられるからこそ、絶えず努力できるんだと思うんです。
コンプレックスを持って生まれたことも、僕自身の強みかなとも思っていて。危機感、焦燥感がない人間は、成長を止めがちだと思うんですよね。だから、コンプレックスが推進力にもなるし、最近はガソリンみたいだなって思っています。。燃料になるものがあるからこそ、前に遠く進める気がする。乗り越えて、受け入れることが難しければ、もうそれを原動力に前に進めるものに転換して行けたらいいのかなと最近は思っています。
「コンプレックスはガソリン」素敵な言葉ですね!日本人女性の自己肯定感は、世界でワースト3と言われているそうです。中国籍で海外駐在など海外の文化にも慣れ親しんでいる黄さんから見て、いかがですか?
実は中国だと、家庭での圧倒的なボスは「母」。男性が女性に逆らうなんて選択肢は存在していないんです(笑)女性に対しても尽くす男性ばかりなので、それが当たり前の価値観の中で、女性もそれぞれの権利の主張を強く持っている印象を受けます。
日本の女性って、外国籍の僕からすると、すごく献身的ですよね。そういう姿勢ってすごく美しくて、素晴らしいけれど、一方で自己犠牲を伴いながら人に貢献していることでもある。「自分よりも家族やパートナーを優先にする」という文化がまだ少し根強いのかなと思って、そういうところが他国と比較して、自己肯定感が低いことに繋がっているのかもという印象を受けました。
セルフラブや自己肯定感に繋がるツールの1つとして、「セクシャルウェルネス」や「フェムテック」というキーワードを聞く機会も多くなってきましたが、黄さんはどう思われていますか?
男女平等な社会へ向かう移行期の中で生まれたサービスや事業だと思います。今までフェムテックのケア商品やサービスについて、みんな口にしずらかったですし、求めていてもオープンに話せなかったと思うんですが、取り組みが増え始めていること自体に意味があるし、すごく素敵なことだなと思っています。
デリケートゾーンケアなどセルフケアも、男性からしてもありがたい以外の何物でもない。生きている過程で、気になった方っていると思うんです。でも男性からって言えないし、変えられない。その意識が高まって、自ずと改善されていったらみんながハッピーじゃないですか。
my-muse世代の女性たちに、黄さんから伝えたいことは?
僕は今まで中国、日本、メキシコで暮らしていて、仕事で海外も沢山訪れたのですが、日本人女性ならではの優しさ、強さがすごく好きで、癒されるんです。それ故の献身さなのかなと思っていて、前に出る強さ以外にも、待っていて、後ろで支える強さもあるんじゃないかと思っています。
先ほどと少し矛盾してしまうのですが、自己犠牲だけじゃなくて、自分の人生を謳歌する、いい意味での「わがまままさ」みたいなところがあると、世界から見たときにも今以上に美しくて、かっこいいと思われるんじゃないかと思いますね。献身的な後ろで支える強さと、前に出るちょっとした欲望を兼ね備えられたらハイブリットな女性はすごく魅力的。皆さんがそんな風に進んでいってくれたら、素敵だなと思います。
最近の記事
Recent articles
♯グッドバイブスウーマンvol.5<山田祐実さん/フリーランスカメラマン>
#グッドバイブスウーマン。その方の信念や生き方、在り方がわかるような、「10の質問」をお届けします。本連載は、グッドバイブスな友人・知人をご紹介していくリレー形式。第五回目にご登場いただくのは、フリーランスカメラマンの山田祐実さん。
2024.11.12
Interview
私のバイブル vol.5/ファッション学園長・びばり〜えりさん
自身が持つ才能を活かし、クリエイティブな生き方をしている素敵な人に、ミューズたちの指針や道標となり、My Museの在り方を体現するような映画や本、アートをご推薦いただく「私のバイブル」。
2024.11.09
Culture
「Plantfulな暮らし、始めませんか?」持続可能な社会の在り方を提案するイベントを11月17日に開催!
人々のウェルネスと地球保全のために、プラントベースの食習慣を日本に広める活動を行う、イタリア在住のヴェルヌ華子氏の来日に合わせて、環境活動家である深本南氏を招いたイベント「Plantful Inspirations 2024」を代官山のForestgate Daikanyama TENOHA棟 CIRTY CAFEにて開催。
2024.11.05
Wellness
私らしい“ボスの在り方”とは、愛を伝え合うこと。大学生で出産、そしてアフリカで起業家になった菊池モアナさんの言語を超えた寄り添い方とは
タンザニアで起業、生理用ナプキンの工場長になった菊池モアナさんにインタビュー。若年妊娠で退学したタンザニアのシングルマザーが働ける場所を作るために、生理用品の製造・販売を行う「LUNA sanitary products」を立ち上げたモアナさん。さまざまな経験を経て、相手と寄り添うことで社員との関係性が改善されていったとか。その経緯やストーリーを伺った。
2024.11.05
Interview
Career
【maison owl】/1日1組限定・全館貸切の宿泊体験「suite stay experience」一般予約を一部開始
本質的なモノ・コト・旅を紹介する「My Muse Selection」。今回は、10月1日(火)より、1日1組限定の「suite stay experience(スイートステイエクスペリエンス)」を一部、一般向けに予約開始した「maison owl(メゾンアウル)」をご紹介します。
2024.10.30
Wellness