Wellness
BONHEUR代表・馬場早希さんの「自分のため」を大切にする生き方
my museで初となる特集「My Own Wellness〜museたちの私らしい魅力との向き合い方〜」がスタート!今注目を浴びるフェムテックの分野で活躍する方々をゲストにお迎えし、「自分の体や性格を自然と愛しいと思えた瞬間」について伺います。人それぞれ異なる、自分の個性、体、心との向き合い方。自分らしい魅力とは何か、日々探しつづける方々のヒントにしていただけたら幸いです。
2021.04.21公開
第4回のゲストとしてご登場いただくのは、株式会社BONHEUR代表の馬場早希さん。
「現代のセクシャルウェルネスの再定義」をテーマに、固定概念や常識に捉われない日本発の「セクシャルライフブランド」として今話題のCBD(カンナビジオール)を用いたプロダクト開発を行うBONHEUR。スタイリッシュで日常のライフスタイルに馴染むシンプルなデザインも魅力です。
幼い頃から「性」に対して考えるタイミングが多かったという馬場さんから、「性」を意識したきっかけや、自分らしく生きるために大切にしていることなどを伺いました。
馬場さんが一番初めに「性」に興味を持ったり、意識したきっかけは?
小学校2年生か、3年生の時。いとこと兄弟でみんなで空き地で遊んでいた時に置き去りにされていた一冊のアダルト誌を見たとき。置いていった人がわざと入れてたのかもしれないですが(笑)その雑誌見たときがすごく衝撃的で、強烈な記憶が残っていて。それが一番最初かもしれないです。
あとは、自宅に『家庭の医学』の本があって。その本を読んだことが妊娠する身体がどう変化する、など「身体」について深く知るきっかけになりました。誰でも「性」に対して興味があるけど、フランクに家族や友達と話せるトピックでもないし、大人たちもどうやって子供にコミュニケーションをとったらいいのか分からない。
ちょっと後ろめたくなる気持ちもあったりしますよね。例えば、生理が始まった時に、自分も周りも共有しづらい感覚があるけど、それってそういうものなんだな、普通なんだなって思っていました。
自分が高校生になってお付き合いをして、初めてそういう場面になった時、自分の意見や思いをパートナーに対して言いづらいと感じたんです。「パートナーシップってなんだろう?」って。避妊方法でさえ、正しい情報にアクセス出来ず分からなかったので、参考になるものがなくて、みんなアダルト製品を見るしかなかったと思います。アダルト製品と言えば、ギャグというか、おもしろグッズのような、一部の変わった人が手に取るものでした。
「性」に関して考えさせられることって、誰にでも沢山あるんじゃないかなと。
馬場さんの「自分の体、もしくは性格を自然と愛しいと思えた瞬間」について教えてください。
最近ですね。実は、以前仕事のストレスで今より10kgくらい太っていて、肌も荒れていた時期があったんです。ストレスを抱えている時って、周りの意見にも素直に耳を傾けられなくて。倒れそうな枝が、頑張ってなんとか立っているみたいな状態でした。そういう自分が嫌だったんです。
最近、「自分の心を強くしたい」と思って、トレーニングや食事を気にするようになって、だんだん変わってきました。トレーニングって、たったの1時間程度ですが、自分との戦いですよね。自分で組み立てた内容を達成できるかどうか。「これを一つ乗り越えられたら、自分も少し強くなれる!」みたいな小さな自信を積み重ねて、折れない心を作れるようになりました。
「自分の心が強くなったこと」で生まれた気持ちの変化はありますか?
今までは、自分の本心が言えなかったんです。本当は思っていることがあるのに、伝えられなかったり、困った時に一人で抱え込んでしまって、周りに頼れなかったり。
今は裏表みたいなものもなくなって、思っていることを全部言えるし、人と素直に接することができるようになりました。自分が素直になると、相手も素直に応えてくれる。
人と話すことで、新しい発見や気付きが沢山あるんですよね。今日このインタビューもそうですけど、人と会って話せるこういう時間がすごく特別。
私、周りの人にすごく恵まれていて、周りに嫌いな人が一人もいないんです。そう言う自分がすごく好きだなって思うし、そんな自分を作ってくれたのも周りのおかげだなって。感謝を素直に口にできるようになったし、今は悲しいことや辛いことがあっても、「この経験があったから、気付けたこともある」ってプラスに考えられるようになりましたね。
自分を好きでいるために、心掛けていることはありますか?
自分を大事にすること。自分のために時間を作ったり、自分の好きな服を着たり、好きなものを食べたり。
例えば、誰かと会う予定をしていたけれど、正直気分が乗らなかったり、行きたくない時ってあるじゃないですか。そういう時、私は行かないんです、自分のために。そうやって素直に友達に言うようにしています。それを理解してくれる人たちがいることもすごくありがたいし、「自分のために」を常に考えてあげると、限りある自分の時間を大切にしようって思えます。
自分を大事にすることが、周りの人たちを大切にすることにも繋がりますよね
ほんとそうなんですよ。自分が一番だと思ってます(笑)
チームメンバーからは、よく「みんなのことを褒めてくれる」と言われるんですが、全然意識はしていないので、本当にいいと思っているから伝えているし、自然と褒めているんじゃないかな。お互い忙しい中で時間を共にしているので、良い時間にしたいし、お互いのことに気づけるのってすごく大切だなと思うので。
my-muse読者の皆さんに馬場さんから伝えたいことは?
みんな自分のことをよく見せようとする部分ってありますよね。私も正直、初めは経営者になりたくないと思ってたんです。向いてないだろうなって。でもそれって、自分の中の経営者のイメージや固定観念があったから。皆さんキラキラしてて、こんなかっこいい人なれないなって決めつけてしまっていたんです。
でも実は、経営者って孤独で情けなくて弱そうな人もいたり、人それぞれ違う。だから、カッコよくいなきゃ!と自分のことよく見せなくてもいいかもって思えるようになりました。
あとは「嫌いなものと好きなものがはっきり言える自分じゃないと、本当に好きなものが寄ってこない」ということ。私、嫌いなものめっちゃ言うんです(笑)嫌いを削いだら、自分自身が必要としていることやこだわりが分かってくるんです。日々自分とは何者なのかと自問自答しているような気がします。
今は好きな人と好きなもの、好きなセンスにしか囲まれていなくて。絶対嫌いなものから排除したほうが人生がすごく豊かになると思うし、自然体でいられるようになると思います。
今回は、Mellia株式会社でインターン中の大学生もインタビューに初参加!大学生目線での質問にもお答えいただきました。
馬場さんにとって、仕事は何のためにあるもの?
クリエイティブなことであり、自分を一番成長させてくれるもの。人って、自分の経験でしかものを言えないじゃないですか。私はいつか子供もほしいなと思っているんですが、それも究極のクリエイティブだし、自分を成長させてくれるものだと感じているので「仕事」かなと。
馬場さんにとって、良い仕事とは?
シンプルですけど、「心が動くか動かないか」だと思います。以前の仕事は、勤務時間が決まっていて嫌いだったんです。仕事とプライベートの垣根を無くしたいとずっと思っていて。例えば、夜にふと思いついた時に仕事ができたり、好きな時に仕事をすれば、モチベーションが一番高い状態で効率よく仕事できるのに、と。
あとは「自分の中で矛盾や違和感なく、気持ちよくできること」。周りの反対意見があるから諦めたりすることや、構築したものがゼロベースに戻ることなど、仕事をする上でたくさんあると思うんです。でも壊さないと新しいアイディアが生まれないこともあるし、それは非常に悩ましいときもありますが(笑)でもそこで違和感なく、心地よく進められると、良い仕事だなって感じます。
馬場さんの今までの道のりをお伺いし、ユニークな考え方やパワフルな性格がかっこいいと思いました。 周りにいらっしゃる、馬場さんのように魅力的な方々とのお話も伺うことができ、将来自分がどういった環境に身を置きたいのかを考えるきっかけになりました。ありがとうございました!
1991年生まれ。愛媛県今治市出身。国内外で自社商品の企画・販売をECコマースで運営を行う。20年8月に起業し、FemtechのSexual Wellnessの領域でBONHEURを設立。21年4月に第三者割当増資を実施。
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