「人生100年時代」なんて言葉を耳にすることも増えてきましたよね。と言われる、新時代が到来します。
世界的に見ても日本は高齢化社会・超長寿国家ですが、たしかに身の回りでも80代の祖父母が今だにゴルフをしていたり、60代の父親が現役で勤めていたり、母親がエアロビで踊っていたり。
かつて想像していた60歳、80歳、90歳という数字とは程遠く、思いのほかみんなが元気に、ゆっくりと、歳を重ねていることに気づかされます。そして祖父母や親の世代よりも、さらに寿命は延びることが明らかになっています。
欧米では随分前から長寿化説が提唱されていて、それに向けて多様な生き方、働き方が受け入れられているように思えますが、この期に及んで長寿国である日本の対応の遅さが問題視されています。
長生きできるからとはいえ、過労したり、はたまた暴飲暴食をしたり、好き勝手して自身の健康を顧みずに病気になって寝たきりになってしまっては元も子もありません。長い人生を健康に生きるために、定期的なチェックが大切です。
皆さんは定期的な健康診断をしていますか?
人間ドックなら1−2年に一度くらいの頻度で受ける機会があると思いますが、自分の脳の状態を検査したことはありますか?
今回は、元楽天執行役員濱野斗百礼氏が、銀座(次いで新宿・大阪も出店)で「スマート脳ドック」なるサービスが受けられるクリニックを始めたということもあり、人生初の脳ドック体験をして来ました。
スカルプDで知られる予防医学のアンファーがプロデュースに携わり、「IT×予防医学×検診」をコンセプトに、スマートフォンやPCを活用した最新の技術によって、短時間かつ低価格で、脳血管疾患を未然に防ぐための、脳に特化したMRI検査を受診できるというのです。開業3年半で5万件以上の実績を誇る、今注目のサービスです。
予約・問診は、WEB上で事前に済ませることができます。楽天、Facebook、Google、Yahoo!のいずれかのアカウントでログインできるので、面倒な個人情報の入力を避けることができます。支払いは、予約時にWEB決済も可能なので、家族や友人にプレゼントするのもおすすめです。
人間ドックなど大掛かりな検査は何週間も前から日程が決められていて、それに向けて事前準備が必要ですが、スマート脳ドックに関してはもっと手軽に受けられるのが魅力です。ちなみに私は急遽スケジュールが空いたので、前日夜に予約して検査日を決めました。
予約した時間にクリニックへ行き、受付で名前を伝え、殆ど待たされることなく検査室に通されました。前述した通り、予約時にWEB上で問診を済ませてあるので、いきなり検査に入れます。
病院、特に産婦人科などでは予約自体を受け付けていなかったり、待合室で延々と待たされるケースが多く、それを思うと腰が重くなってしまいがちですが、こちらのクリニックでは待ち時間を考慮する必要がないので、仕事の合間などちょっとした空き時間に利用できます。
さて、いよいよドキドキの検査タイム。病院でよく見る青い検査衣に着替えるのかと思いきや、上着と金属類を外すだけで大丈夫。
巨大なMRI装置のベッドに仰向けになり、頭を固定します。
「途中で大きな音がして驚くかもしれませんが、身体には影響ないのでリラックスして下さい。眠ってしまっても大丈夫です。」
何だか遊園地のアトラクション感覚?今にも逆さになりそうな気配ですが、何も動きません。
「グワン、グワン、ズドドドド...」
なんとも文字では表し難い、聞いたこともない不気味な大音量が。
こんな耳障りなノイズ音が聞こえて来て眠れるわけがない!と思っていたら、単調な音のせいかいつのまにかウトウト、寝落ちしてしまい、気づけば10分経過。
「はい、終了です。お疲れ様でした。」
え、もう終わり?痛くも痒くもなく、瞬く間に検査が終了しました。
これほど一瞬で検査が終わるなら、ついでにCT肺・心血管ドックもやってしまおう!と当日受付で受診することにしました。価格は9,500円(税抜)。
低線量CTによる検査で、従来のレントゲンでは発見しづらい早期の肺がんをも発見することができると言うのです。特に肺がんは、癌の中での死亡原因第1位で、喫煙者だけでなく、受動喫煙、大気汚染(PM2.5)なども肺がんリスクの対象となるそう。肺がんに限らず、肺気腫、肺結核、心血管疾患、動脈硬化、低被ばく検査も可能なのだとか。
同じくベッドの上に横たわるのみ。10分ほどで検査終了しました。
その場ですぐに撮影写真を見せていただきました。自分の胸部の輪切り写真を見たのは初めてで、なんだか肉屋の牛になったような不思議な気分。同じくベッドの上に横たわるのみ。10分ほどで検査終了しました。
「検査結果は1週間以内にメールでお送りします。異常がなければ終了。何か問題があれば、提携先の大学病院で後日精密検査を受けていただきます。」
こうして私の脳ドック(+肺ドック)初体験が終わりました。脳ドック、肺ドックを合わせても所要時間20分ほどではないでしょうか。
これなら昼休みや仕事の合間に、サクッとお茶しに行くような感覚で受診できそうです。検査結果はメールで届くので、わざわざ検査結果を聞きに再訪するという二度手間も省けます。
後日、「【メディカルチェックスタジオ】診断結果のお知らせ」という表題のメールが届きました。
少しドキドキしながら、恐る恐るログインしてみたところ、結果は「異常なし」ホッとしました。
祖父が脳梗塞で亡くなっているので、家系的に…と少し不安な面もありましたが、これで一安心です。
同時に、なんと自分の脳みその画像が添付されてきました。これによって脳の状態、大動脈の様子を診ます。自分の脳を四方八方、様々な角度で見られるのが新鮮で、思わず誰かにシェアしたくなるような気分にさえなります。これはある種の“インスタ映え”写真かもしれません(笑)
こちらのスマート脳ドック、お値段は
17,500円(税込18,900円)
ネットで他院の脳ドックを検索してみても通常30,000円前後が相場といった印象ですが、メディカルチェックスタジオはその半額以下。画像の診断を外部の医師に委託しているので費用を抑えることができるそう。
「誰しもが早期発見は有用だとわかってはいるけれど、経済的にもなかなか足が向かない。そのギャップを埋めるためには価格を下げるしかない!検査のハードルを下げることで、年に一度、病院に来て検査を促し、病気を未然に防ぐことが最大の狙いです。」
彼らはこれを「脳ドックのLCC(Low Cost Checkup)」と呼ぶそう。従来の検査をもっと手軽で身近なものにして、日本の医療費削減に貢献したいという経営陣の高い志しは素晴らしく、開業されて半年足らずですが、既にLCCの実現によって一命を取り留めた、悪化せずに済んだ、というケースも少なくないようです。
「まだ若いから自分には関係ない。」「特に症状がないから大丈夫。」という方もぜひ試してみるのがおすすめ。既に何か異常を感じている場合は明日にでも行くべきだし、脳腫瘍など脳の病気は自覚症状がないところから悪化するというから、今こそ定期的なチェックが必要です。年に一度でも検査していれば、脳の病気の大半の部分は、大事に至る前に治療することができるのだそう。
病気を未然に防ぐ・予防する、“未病”関連のビジネスはこれから益々拡大が見込まれるでしょう。価値観は人それぞれですが、ブランドモノや高級品などの所有物に依存するよりも、健康に自己投資する時代が来ている気がします。今の自分を知る、対話することが、健康への第一歩だと思います。
これからの私たちはただ長生きするだけでなく、健康でいる時間を如何に長くするかが大切になって行きます。この先の未来をより健やかに、有意義に生き抜くために、今できることは何か、改めて考えてみてはいかがでしょうか。
17歳から読者モデルとして「Vivi」「JJ」「non-no」など多数女性誌に出演。MBSラジオパーソナリティとして出演。大学卒業後、化粧品会社勤務を経て、フリーランスに転身し、ヨガインストラクターを務める傍ら、トラベルライターとして世界中を飛び回る。過去渡航した国は40カ国以上。特にタイに精通し、渡航回数は20回以上。ハワイ留学経験有り。現在は拠点をロサンゼルスに移し、東京と行き来してデュアルライフを送る。
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