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フェミニズムと性教育の一歩。ラフォーレ原宿のラブピースクラブのおすすめ本!

最近話題の「フェミニズム」や「性教育」。知りたいけどどんな本を読んだらいいのかわからない、難しそうだから手をつけられてないという方もいらっしゃるのでは?
今回はラフォーレ原宿のLOVE PIECE CLUB(ラブピースクラブ)スタッフの野村さんに、これからフェミニズムや性教育を学びたいという方から、もっと知識を深めたいという方にまで、おすすめの本をmy-museライターのあんぬが伺ってきました!

2021.09.23公開

LOVE PIECE CLUBとは?

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前回、my-muse編集部でも膣トレグッズについて取材をさせていただいてから、2回目となるLOVE PIECE CLUB。

膣トレグッズについての記事はこちらから。

1996年に日本初のフェムテックショップとして、生理用品やプレジャートイなどを販売してきたLOVE PIECE CLUB 。ポップでかわいい店内で、見ているだけでワクワクするような世界中のフェムテックアイテムが揃います。

ラフォーレ原宿店は、20代の3名のスタッフが中心となっていますが、20代〜60代とお店にはさまざまな年代のお客様がいらっしゃるそうです。

今回取材させていただいた野村さんに、野村さんがLOVE PIECE CLUBで働き始めたきっかけを聞いてみました。

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野村さんがLOVE PIECE CLUBで働き始めたきっかけはありますか

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友達と一緒にトイを買いに行ったことがあるのですが、そのとき「トイが男性目線で作られている」と感じて。「女性のためのもの」ではないのかと思ってしまい、その場では購入に至らなかったという出来事がありました。 そんな時に好きなライターさんが、ラジオでLOVE PIECE CLUBについて話しているのを聞いて、それがきっかけで色々調べてみるうちに、LOVE PIECE CLUBウェブサイトのファンになって、今に至ります。

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そうなのですね!そのウェブサイトは現在のLOVE PIECE CLUBのウェブサイトですか?

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はい、そうです。コラムなどがたくさん載っていてとても勉強になるのでぜひ見てみてください!

LOVE PIECE CLUBウェブサイト
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私もウェブサイトよく拝見しますが、幅広いトピックまでカバーされていて面白いですよね。LOVE PIECE CLUBの店頭には、フェミニズムや性教育に関連した本が多数販売されていると思います。本日はおすすめの本をいくつかご紹介いただければと思います!

タブーとされる性についてオープンに話すきっかけになる本

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ご存知かもしれませんが、『これからヴァギナの話をしよう』というこちらの本をぜひご紹介させていただきたいです。 私自身も、他のスタッフも、個人的に好きでよくおすすめしている本です。 先日、この本をご紹介したい!と思ったきっかけがあったんです。お店の前を通ったお客様が店内に陳列してあった月経カップを見て、「月経カップだ!初めて見た!」と言っていたのですが、隣にいたご友人の方が「私は月経カップ使ってるよ」って言ってたんですね。店頭に立っていると、似たような場面が多々あって、こういった話って、意外と近くにいる友人と話さないトピックなんだなと気付いたんです。 この本では「話をしない=ないことと同じ」という、世の中であまり明るみに出てこない性についてのトピックを解明していくので、女性の身体の正しい知識や理解が深まる素敵な本だと思います。

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私もこの本とても大好きです!勇気を持って声を上げること、オープンに話すことの大切さに気づくことができる本ですよね。ちなみに、最近お店で販売している面白い本ってありますか?

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こちらの日本昔話が題材になっているフェミニズム本が、面白いと話題です。

日本昔話を現代フェミニストが斬るエッセイ

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日本の昔話がフェミニズムに関係しているんですか?

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そうなんです。まず作者が「生きるのが辛い」と、ふと感じたときに「昔の女の子はどうだったのだろう?」と思い、調べたのがこの本を書いたきっかけだったそうです。 日本の昔話って男性が書いた本がほとんどで、その中に出てくる女性は「男性目線の良い女」として描かれていることが多いらしいんです。。 男性目線で女性が描かれたことによって発生した生きづらさが「女性はこうあるべき」とうような形で、今にも引き継がれていると感じることがありますよね。この本の中では、著者が友人に話すような口調の文章で、それらをバサバサ斬っていくので読んでいて気持ちが良いし、そうすることで昔話に出てくる女性たちだけじゃなく、現代に生きる私たちをも解放してくれるような内容です。同時に、昔話を通して日本の文化やジェンダーやフェミニズムを考えるきっかけになる本だと感じます。

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その視点でのフェミニズムを説く本は他に見たことないですね、面白そうです!過去繋がりで、フェミニズムの歴史を学べるおすすめの本ってありますか?

マンガでフェミニズムの歴史を学ぶ

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この『ウーマンインバトル』です。フェミニズムの歴史を学ぶときに、私も本を図書館で借りたり、本屋さんで買ったりしたんですけど…難しくて読まずに断念しちゃう人も多いのではないかと思います。この本はマンガ形式で、フェミニズムの歴史について説明していてとても読みやすいです。

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確かに、歴史って小難しくて一歩踏み出しづらいテーマではありますよね。

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そうですよね。この本はマンガにすることで読みやすいだけでなく、内容も変にドラマチックにしすぎたりせず、これまであった事実を淡々と書いています。そしてなにより、この本に出てくる女性の絵はがセクシーで美化されている映画や日本のマンガとは異なり、目は大きすぎず、体のラインも極端にくびれてない。私たちにより近い形で描かれている点が好きです。等身大の女性の姿でやフェミニズムについて学ぶことができると思います。

LOVE PIECE CLUBの出版部門「アジュマブックス」が発行している本

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LOVE PIECE CLUB出版部門である「アジュマブックス」さんから発行されている本は日本初のイメージが多いのですが、現時点では、韓国の文学を翻訳して日本で発売するケースが多いのでしょうか。

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現時点では、弊社の代表が海外で出会った日本未発売のフェミニズム文学を翻訳し発売しています。素晴らしい文学がたくさんあるので、日本の皆さんにも読んで欲しいと思っていて。これからはもっとたくさんの本を出版する予定です。

ハヨンガ

『ハヨンガ』は、92年生まれの韓国フェミニストたちが17年間つづいた巨大アダルトサイトを潰したドキュメンタリー小説です。『ハヨンガ』は正直あまりのリアル、女性への残虐な描写に読み進めるのが苦痛に感じる部分も多くありました。でもそれは女性である限り、本の中の女性たちが受ける残虐さと隣り合わせ。全くもって他人事ではないから。。でも同時に、女性たちの賢さと強さが『ハヨンガ』には詰まっています。フェミニストたちの勝利とシスターフッドに勇気をもらえる一冊です。

咲ききれなかった花

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本書は、日本軍によって性奴隷にされた慰安婦の方たちが、美術の時間を通して自らの過去を描き残す過程を丁寧に描いた物語です。物語を通して葛藤しながらも絵を完成させた彼女たちを知ることで、この残虐な実態を歴史的な問題として捉える以上のことを知ることができます。みんなに読んで欲しい本ですし、慰安婦問題を知ろうとする時に、まず初めに手に取って欲しい本です。

家庭内性教育におすすめの絵本

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今店頭でもとても人気の『女の子だから男の子だからをなくす本』という本です。タイトルからも想像がつくと思いますが、自分が男女の性別を認識するのって、後付けだと思うんですね。子供たちに、「男らしいとか女らしいという概念に囚われずに、自由に生きていいよ」という希望を持たせてくれるような本です。 大人が読んでも、性についてずっとモヤモヤしていたことが整理できたりするので、素敵な本だと思います。

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本当に幅広い世代の方向けにたくさんの本が販売されているんですね!私が実際にお店に行った時は女性が多かったんですけど、カップルで訪れるお客様もいらっしゃいますか?

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そうですね。カップルのお客様も結構いらっしゃいます。お互いに話し合いながら、トイやOHNUT(性交痛を柔らげるツール)を購入される方も増えました。

お店で実際に、触って、話して、わかること

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2人で使用するトイは2人で実物を見ながら話し合って買えるのがベストですよね。フェムテックグッズって、どんなものがあるんだろう?という感じで初心者の方も多いと思うのですが、フラッと立ち寄るだけでも大丈夫ですか?

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はい!もちろんです! 調べて来てくださる方も多いのですが、通りがかりでフラッと立ち寄ってくださる方もいらっしゃいます。 個人的には、フェムテックが初めてという方と店頭でお話をして、「セクシャルウェルネスなどについてオープンに話して良いんだ!」と気づいてくださった時がとても嬉しいですね。

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話すことでの新しい気づきもありそうですよね。

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そう思います。例えば、性交痛も自覚のある女性って少なくて。セックスの最中は感じていなくても、その後トイレに行ったときに擦れた箇所に尿が染みたりなどして違和感を感じる女性も多いようなんですね。こういうのも性交痛の一種ですよね。無意識に我慢していたことも、こうして誰かと話すことによって、もしかして自分も性交痛感じているのかもしれない、と気付くきっかけになったりもするのかなと思うんです。

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セクシャルウェルネスについて話してみたくて、お店にいくっていう方も増えそうですね!

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はい、1時間くらいお客様とお話することもあります(笑) 月経カップとかも、初めてだとやっぱりすぐに購入するのって勇気がいる方も多いと思います。例えば、お店に来て実物を手に取りながらメリットやデメリットをお話しさせていただいて、後日購入しに来てくださる方もいらっしゃいますよ。 自分の身体に使うものなので、実際に触って、納得してから購入というプロセスは本当に重要だと思っています。ぜひ色んな方に足を運んでいただけたら嬉しいです。

■Writer's Profile

あんぬ

20代OL/大手外資系キャリアコンサルタント/バックパッカー/新卒1年目で中絶を経験/誰もが生きやすい世の中実現のため、性教育支援や中絶経験者コミュニティー設立等活動中。

instagram:writtenby_anne
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