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「医」と「食」で寄り添うセルフケアブランドMOON TREATS代表・小松佐保さん

「医」と「食」で寄り添うセルフケアブランドMOON TREATS代表・小松佐保さん

2022.02.22 インタビュー

生理前になると抑えられない食欲。罪悪感を感じながら食べたり、食べたことに後悔して気持ちが落ち込んでしまったことはありませんか?「MOON TREATS」は、そんな罪悪感を感じることなく自分へのご褒美(TREATS)として我慢することなくスイーツを食べて欲しい、という思いから誕生したセルフケアブランドです。  

今回は、MOON TREATSを運営する株式会社eminess代表の小松佐保さんに、起業やサービス立ち上げの経緯、スイーツへのこだわりについて伺いました。  

「MOON TREATS」について

MOON TREATS

「MOON TREATS」は公式サイトの「オンライン問診」で簡単な質問に回答すると、一人ひとりに必要な栄養素が詰まったスイーツBOXを提案してくれるサービスです。さらに、より詳しく身体に不足している栄養素を調べることができる「毛髪検査キット」も販売。スイーツはすべてグルテンフリー&ヴィーガンで、身体に優しい素材を使っているのが特徴です。生理周期に合わせて月に1回届く定期購入か単発購入を選択できます。  

MOON TRATS公式サイト Instagram:@moontreats_jp Twitter:@moontreats_jp

生理前の女性たちに寄り添えるサービスを。「MOON TREATS」ができるまで

小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

女性の健康課題をサポートするプロダクトというと、吸水ショーツ・デリケートゾーンケア・膣トレアイテムなど、外側からケアするものが多い印象です。「食」で内側からケアするプロダクトを開発したきっかけは何でしょうか?

理由は2つあります。1つ目は、私自身食べることが大好きなこと。
起業前に食品メーカーや農家さんなどのマーケティングコンサルをしており、長期間食に関わる仕事に携わってきたので、大好きな「食」をテーマにしたビジネスをしたいと思っていました。

2つ目は、心身共に健康に生きていくために一番大切なのは「食」であると考えていること。
ありがたいことに、食事にかなり気を遣う家庭で育ったため、今まで私は大きな病気をしたこともありませんし、それこそ生理痛に悩まされることもありませんでした。しかし、私の周りでは生理痛やPMSなど女性特有の悩みを抱える女性がたくさんいました。「食生活とPMSは関係するのだろうか?」と思い、さまざまな海外論文を漁ってみたところ、「食とPMSには相関がある」と記載された論文がありました。 病気になってから何かするのではなく、日頃口にするものを整えることが健康に生きていく上で何よりも大切なことだと考え、「食」の重要さを理解していただけるサービスをつくろうと思いました。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

バランスのいい食事を意識することも健康を保つための1つだと思いますが、「食」の中でも「スイーツ」に注目した背景を教えてください。

生理と食に関するテーマで起業しようとヒアリングをしていたら、「生理前になると甘いものを食べたくなる」というお声がたくさんありました。
食事も考えていましたが、それよりもスイーツをたくさん食べてしてしまうことに罪悪感を感じたり、ただでさえ肌荒れすることも多い生理前に添加物いっぱいのコンビニスイーツを食べて肌の悩みが悪化したり…といったお声がありました。そうとなれば、スイーツで解決した方が生理前の女性に寄り添えると思い、スイーツを選んで開発することを決めました。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

ご自身がお悩みを抱えていない「生理痛」や「PMS」に強い課題感を持って開発されたのはなぜですか?

コンサルティングの仕事をしていた経験が大きく影響しています。ただでさえ大変な仕事をする中で、月に1回生理が来ることで同期の女性たちは男性と比べて仕事のパフォーマンスが落ちることをそばで見ていました。
男女間での生物学的身体の違いに課題を感じたんです。いろいろ調べる中で、日本には生理に悩む女性が数多くいて、女性が月に1回自分の思うように働けない期間が来ることで、日本の労働生産性や経済パフォーマンスが落ちていることが分かりました。これは日本全体に関わる問題だと思い、そこを解決したいと考えました。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

今までコンサルタントとして働かれていましたが、起業した経緯は?

親が経営者だったので小さい頃からいつかは起業したいと思っていましたが、勇気が無いまま30歳になりました。
転機になったのはボストンでの生活です。ボストンは、ハーバードやMITなど有名な大学が多いため起業家も多く、それこそ女性起業家も多く、女性起業家と話す機会がたくさんありました。起業が身近な街であるボストンに住み、多くの起業家と触れ合う中で自分もチャレンジしてみようと思い、日本に帰国してから起業しました。

小松さん
小松さん

おいしさとヘルシーさを両立させたスイーツへのこだわり

スイーツ
my-muse編集部
my-muse編集部

展開されているスイーツの種類について教えてください

「Relax」「Energy」「Beauty」「Detox」の4カテゴリに分け、それぞれのカテゴリで複数種類のスイーツを提供しています。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

毛髪検査キットとスイーツBOXが含まれたセット(SELF CARE SET)も販売されていますよね。自分に不足している栄養素を細かく知った上でスイーツを頼める仕組みに驚きました。こうした検査を取り入れたきっかけはありますか?

日本人の女性の一部には健康診断を疎かにしたり、身体の調子が悪かったらサプリを飲んでごまかしてしまったりする方がいますよね。そうではなく、もう少し自分の身体について知り、今どんな問題が起きていて、どうすればいいのかをきちんと考えるフローをつくってほしいなと感じています。こうした背景から毛髪検査を取り入れることにしました。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

サービスをご利用されたお客様の声を聞かせてください。

一番嬉しかったのは味に対する評価です。「美味しい・普通・美味しくない」の3段階でお客様アンケートを取っているのですが、「美味しい」と回答していただいた割合は97%を超えています。リピーターの方も多いです。ヘルシーであってもおいしくないと続かないので、お客様に満足できる商品をお届けできていることが嬉しいです。
その一方、私たちとしては値段が高いのがネックだと感じています。良い食材を使用しているためどうしても値段が張ってしまうのですが、より多くの方に試していただけるよう、もう少しカジュアルな値段設定にしていけたらなと考えています。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

サービス展開において、特にこだわった点を教えてください。

「おいしさ」「ヘルシーさ」を両立させたことです。 ヴィーガンやグルテンフリーなど「ヘルシースイーツ」というとあまりおいしくないイメージを抱いている方も多いため、そのイメージを覆す、おいしさとヘルシーさを兼ね備えたスイーツを作ることにこだわりました。
元マリオットホテルのパティシエにレシピ開発・製造をお願いしており、レシピ開発には半年以上の時間をかけました。
もう1つ裏目標で、コンサルタント時代に食業界や農家さんと携わった経験からもっと日本の食業界を盛り上げたいという思いがありました。
現在は、アーモンドミルクなどを作る際に廃棄されてしまうナッツのおからを使った「アップサイクルスイーツ」を販売し、フードロスにも貢献しています。今後はアップサイクルスイーツの種類を増やし、日本の農家さんや食を作ってくださる方も巻き込んだスイーツを作ることも目標にしています。

小松さん
小松さん

「医」と「食」で女性の身体と心に寄り添いたい

スイーツを手に取る女性
my-muse編集部
my-muse編集部

お医者さんが監修に付いているということで、ファクトベースで健康と食に真摯に向き合われているんだなと感じました。

そうですね。今っていろいろな情報がたくさんあるなかで、何を信じていいのか分からなくて、間違った情報も普通にネットで流されていますよね。それで不安になってしまうこともあるので、きちんと専門家監修を付けて、論文のファクトベースで信じられる情報だけ出していこうと心がけました。

小松さん
小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

今後の展開や目標を教えてください。

今後は「食」のみならず「医」でも女性の身体と心をサポートできるブランドになっていきたいです。 仕事に子育てにと忙しい女性たちが、心身の悩みをお医者さんに気軽に相談できるオンライン診療領域でもサービスを展開していきたいと考えています。

小松さん
小松さん

すべての女性を、我慢から解き放つために

小松さん
my-muse編集部
my-muse編集部

my-muse読者のみなさんへ、メッセージをお願いします。

やりたいこと、挑戦したいことがある女性たちは、失敗を恐れずチャレンジして欲しいと思います。
MOON TREATSのビジョンに「すべての女性を、我慢から解き放つ。」を掲げているように、年を重ねると我慢しがちで、本当にやりたいことができなかったりすると思います。でも、身心共にヘルシーだといろいろなことに挑戦しようとする心意気が湧いてくると思うんです。年齢に関係無く、いろんなことに挑戦して欲しいし、女性起業家がもっと増えたら嬉しいです。
日本は他国と比較しても女性起業家の事例が少ないと思っていて、もっと増えたら前例があるので後輩も目指しやすくなるし、投資家も性別問わず女性にも投資しようと思ってもらえる。そういう世の中を、私だけでなく、いろんな女性起業家の方と一緒に作っていけたらなと思っています。

小松さん
小松さん

Profile

小松 佐保(こまつ さほ)

コンサルティングファームに勤務した後、食領域に特化した“フードマーケター”として独立し、ボストンへ。ボストンで出会った「ヴィーガン」「ウェルネス」の考え方に魅了され、ヘルスコーチの資格を取得。帰国後、「女性たちが笑み溢れる、ウェルネスな世界を食を起点に創っていきたい」という想いを込め 株式会社eminessを設立。  

◼︎Writer’s Profile

山田 萌 Moe Yamada

都内の大学4年生。デリケートゾーンケアブランド「I’m La Floria」・webメディア「my-muse」を展開するMellia株式会社のインターン。フェムテックを通して、選択肢を広げるきっかけになるようなコンテンツを発信します。  

Instagram:@_moeymd
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