Wellness
マインドフルネス瞑想で所作が美しくなった!思考が変わる「ボディスキャン瞑想」のやり方
心と体のバランスを整えるといわれているマインドフルネス。実は、このマインドフルネスを継続して実践すると、日常のあらゆる「所作」が驚くほど美しくなるのです。話し方が変わった、食べ方がキレイ、眉間のしわがなくなる……、その人の生き方や価値観にも影響を与えるマインドフルネスについて、禅僧であり医師の川野泰周先生に詳しいお話をお聞きしました。
2021.12.21公開
歩く、座る、食べる、泳ぐ……。こうした日常的な動作の多くを、私たちは常に意識しながらおこなっているわけではありません。むしろ「自動操縦」のような状態で無意識に続けている動作のほうが多いと思います。
日々の行動に対して五感を使って意識を向け、ひとつひとつの動作を丁寧に行うマインドフルな生き方を習慣としている方は、川野先生いわく見た目や雰囲気で分かるそうです。まずは、その特徴をまとめてみました。
日常の動作を意識して行うことで、仕草や所作が丁寧になります。
モノを手にしたり机に置いたりする時に音を立てない、ドアを静かに閉める、姿勢よく食事をしたり、丁寧に料理したりするようになる、といった変化です。
他者の目から見て所作が美しい方は、マインドフルネスを習慣化されている可能性が高いです。
話すときのスピードがゆったりとして、会話の語尾が温かみのある伸び方をする傾向があるようです。やさしい言葉で話される方は、マインドフルネスを実践している方によく見られる傾向です。
日々マインドフルネスの瞑想を続けていくと、攻撃的な口調が目立つ方も、次第に柔らかさを持ったやさしい口調に変わることが少なくありません。
眉間のしわがなく、いつも穏やかな表情は、不安や憂鬱な気分が少ない、穏やかな心と関連があります。表情筋に力が入ると頭痛などにも繋がり、何となく不満や不安を持った顔になることも。
マインドフルネスを上手に取り入れている方は人相も変わっていくようです。
川野先生の話によると忙しすぎて余裕がない人、自分を振り返る隙もないほど頑張っている人ほど、自分の内面と向き合うことに強い抵抗を感じるそうです。
負の部分は直視したくないと心に蓋をしてしまうのは誰だって同じ。苦しい、悲しい、嬉しい、楽しいといったありのままの心の感覚に触れたときがマインドフルネスを始める一つのタイミングだそうですよ。
人が1日に何か考える回数は数万回〜数十万回。その大半が将来への不安や過去の反省といったネガティブなものが多いそうです。
体と心はひとつ。夜寝る前に考え事をして眠れない、時間に追われている感じがする、イライラや不安があるという方におすすめしたい「ボディスキャン瞑想」のやり方(川野先生流のアレンジバージョン)を教えていただきました。
仰向けがイヤなときは横向きあるいはうつ伏せでもOK。目を閉じてラクな姿勢の状態で力を抜きます。軽く息を吸ったら手と足をギュッと握りしめ、腹筋に力を入れて3秒間。
「はーっ」と息を吐きながら全身を脱力します。「正しい」「間違えた」といった評価はせず、今のありのままの状態を受け入れていきます。
息を吸うときにお腹が膨れ、吐くときにお腹がしぼんでいくことをイメージしながら腹式呼吸を行います。正しく完璧にやろうとせず、お腹に息が入るだけという感覚です。
お腹で呼吸をしながら、床や布団など体が触れている部分にも注意を向けてみましょう。息を吐くたびに体が沈んでいく感覚です。
まずは両足のつま先に注意を向けることからスタート。
「つま先→ひざ→骨盤→お腹→胸→首・肩→顔(あご・のど・唇・歯・目・鼻など)→頭」の順番でボディスキャン瞑想を行います。
とくに指定はありませんが、目安がほしい方は1箇所に10秒から20秒間くらいかけるとよいでしょう。
息を吸い込んだら、新鮮な空気を体のパーツひとつずつに送り込み、注意を向けます。
吐き出すときは、痛みや重さ、緊張、だるさなどを手放すようなイメージで行うのがポイント。
とくに首や肩、顔、頭は日中のストレスが溜まりやすい部位で緊張やコリが現れやすい場所。消し去る感覚で息を吐いてみてください。特にないなら「何も感じない」で大丈夫です。
つま先から頭のてっぺんまでボディスキャン瞑想ができたら、つま先を動かしたり手の指先をグーパーグーパーしながら閉じた目をゆっくり開けて光を感じます。
就寝前であれば、そのまま眠りについてよし、活動を再開する方は少し時間を置いてゆっくり起き上がってみましょう。
ボディスキャン瞑想の最中に雑念が入っても否定する必要はありません。その状態を受け入れて、ふたたび体の感覚に意識を戻してあげるのがマインドフルネスです。
毎日できれば理想的ですが、時間がない場合は週末だけでも自分の心と体をケアする手段として実践してみてください。
マインドフルネスは、目標を決めたり成果や対価を求めるより「手放す感覚」が大切です。
今回、川野泰周先生に教えていただいた「ボディスキャン瞑想」は、瞑想・マインドフルネスアプリ「Relook(リルック)」で公開されているプログラムで、川野先生が実際に語りながらボディスキャン瞑想のやり方を丁寧に教えてくれます。
眠る前やちょっと疲れたときにぴったりですので、ガイダンスがほしい方はRelook(リルック)を上手に使うと「次はなんだっけ?」とならないのでおすすめですよ。
おだやかな表情や美しい所作は、他者にも伝染します。マインドフルネス瞑想を取り入れて、毎日を気持ちよく過ごしてくださいね。
【取材協力】
瞑想・マインドフルネスアプリ「Relook(リルック)」(ダウンロード無料)
※参考:精神科医の禅僧が教える心と体の休め方 Day2「心身バランス調整のボディスキャン瞑想」
ライフスタイルライター|日本化粧品検定1級|TCカラーセラピスト|旅、美容、グルメ、おしゃれ、働くアラフォーの心に響いたリアルライフを執筆
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