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両性愛ってどんなセクシャリティ?バイセクシュアルとの違いや当事者の悩みとは

両性愛ってどんなセクシャリティ?バイセクシュアルとの違いや当事者の悩みとは

両性愛というセクシュアリティを耳にしますが、定義や特徴を詳しく知りたいと思いませんか。バイセクシュアルとの違いはあるのか、当事者はどのような悩みを持っているのか、知識を共有してみましょう。両性愛と間違われやすい用語と一緒に、併せてご覧ください。

2021.06.14 セクシャルウェルネス

両性愛とはどんなセクシャリティなの?

男性&女性の両方に性愛感情が向いている

カップル

両性愛とは、男性と女性の両方に性愛感情が向くセクシュアリティのこと。定義を誤解されることが多いセクシュアリティで、男性と女性の両方を同時に好きになる嗜好というイメージで捉えられることがあります。

しかし、両性愛は、同時に男性と女性を好きになることではありません。相手が男性か女性か気にせず、恋愛感情や性的感情を抱けることを指します。ちなみに、両性愛者とは、両性愛の指向を持つ人のことです。

本人の性別は問わない

両性愛者の場合、本人の性別を問うことはありません。例えば、同性愛者の場合であれば、ゲイは男性に性愛感情が向く「男性」を意味します。レズビアンであれば、女性に性愛感情が向く「女性」ですね。

しかし、両性愛者は男性と女性の両方に性愛感情が向く人であることから、本人の性別は問う必要がありません。男性も女性も両性愛者となり得るため、両性愛は、同性愛および異性愛の対極として扱われます。

両性愛にも色々なタイプがある

両性愛というセクシュアリティは、色々なタイプに分かれることも特徴。両性愛者といっても様々で、男性にも女性にも均等に指向が向くこともあれば、いずれかの性に偏るケースもあります。

例えば、両性愛者だけれど、どちらかと言うと男性の方が好きというタイプが見られますし、逆のパターンもあります。また、時期によって指向が変わることも。男性のほうが魅力的に見える時や、女性に惹かれやすい時期があるといったケースなどが見られます。

両性愛とバイセクシュアルは違うの?

基本的に違いはない

女性同士

両性愛とバイセクシュアルの間には、基本的に違いはないとされています。バイセクシュアル(Bisexual)は、セクシュアル・マイノリティの総称となる、「LGBT」の「B」に該当する語。「バイ(Bi)」とは「2」や「双」を意味する表現で、バイセクシュアルを日本語表現にすると、「両性愛」になります。

ちなみに、LGBTの他のセクシュアリティは、レズビアン(Lesbian)が女性同性愛者、ゲイ(Gay)が男性同性愛者という表現に。トランスジェンダー(Transgender)は、性別越境者と表現されます。

ニュアンスが異なることはある

両性愛とバイセクシュアルでは、ニュアンスが異なることはあります。両性愛という語だと、「同性愛と異性愛の混合」というニュアンスを内包する場合も。バイセクシュアルには含まれないニュアンスを両性愛は持っている、という点が違うという見解があります。

両性愛の当事者の悩みとは?

悩み①性に奔放なイメージがある

悩み

両性愛には性に奔放なイメージがあることが、当事者の悩みとして挙げられます。同性・異性愛者よりも、性愛感情が向く相手が多いことが理由の一つ。また、男性と女性の恋人を、必ず同時に持つという誤解から生じているとも言われています。

異性愛者や同性愛者の中にも、性に奔放な人とそうでない人がいるように、両性愛者も千差万別。両性愛者だからといって、全員が性に奔放だと捉えるのは早計です。

悩み②浮気を疑われやすい

浮気を疑われやすいという悩みも、両性愛の当事者に多く見られるもの。浮気対象となる性別が他のセクシュアリティより多いことが、イメージを決定づけているのだと考えられています。どちらの性別の友人と会っても、誤解を招きやすいという意見も。

浮気の有無は、性に奔放というイメージと同様、両性愛というセクシュアリティに限ったことではありません。個人の性質を見極めることが大切です。

悩み③誰でも良いと思われがち

両性愛者には、相手が誰でも良いと思われがちという悩みも。カミングアウトすると、友人から牽制の声がかかったり、避けられたりするというケースが見られます。無差別に相手を選んでいるわけではない、誰にでもタイプはあるという主張と共に多く見られる悩み。

原因に関しては、「好意を持たれても間違いなく応えられない」という心理がそうさせるのではと分析する声も。多様なセクシュアリティに対する理解が今以上に広まれば、減少していく可能性がある悩みです。

悩み④同性愛・異性愛の両方から避けられることも

両性愛の悩みには、同性・異性愛者の両方から避けられるというものも見られます。同性愛者からは、「恋愛対象が定まっていない」ことや「恋愛関係に異性が介入してくる可能性がある」ことが避けられる理由に。異性愛者からは、異なるセクシュアリティが受け入れられないためだと言われています。

もちろん、100%の意見ではありませんが、両方から避けられるという体験をした方がいるというのも事実。多様なセクシュアリティに対して理解を深めることは、異性愛者だけでなく、LGBTの人々にとっても必要なことと言えます。

両性愛と概念を間違われやすい用語

パンセクシュアル

虹

パンセクシュアルは、全性愛とも言い換えられるセクシュアリティ。ギリシャ語で「すべて」を意味する「パン(Pan)」が用いられるだけあって、あらゆる性別の人が性愛感情の対象。トランスジェンダーやXジェンダーといった人々も該当します。

つまり、他者を好きになるのに、相手のセックス・ジェンダーや外見は関係しないのですね。どんな性別や外見の人でも、好きになった人が好きというスタンスです。バイセクシュアルの中には、自覚していないだけで、実はパンセクシュアルである人がいる可能性があります。

オムニセクシュアル

オムニセクシュアルも、日本語では全性愛と言い換えられますが、パンセクシュアルとは僅かな違いがあります。ラテン語で「すべて」を意味する「オムニ(Omni)」を冠する場合、相手の性別を認識して付き合うという意味に。

対して、パンセクシュアルは、相手のセックス・ジェンダーを全く識別せずに付き合う流れです。「女性だと知っているけれど、あなたが好き」という考えであればオムニセクシュアル。「あなたがあなたであるから好き」というのが、パンセクシュアルと捉えられています。

ポリセクシュアル

ポリセクシュアルは、多性愛または複数性愛と表現されるセクシュアリティのこと。ポリセクシュアルの場合、複数のセクシュアリティを好きになりますが、好きにならない対象も存在します。パンセクシュアルやオムニセクシュアルと比較すると、やや限定的であることが特徴です。

バイセクシュアルの場合、男性と女性という2つの性別が性愛感情の対象。ポリセクシュアルだと、男性・女性に限らず複数のセクシュアリティが対象になりますが、特定のセクシュアリティだけはNGという条件も付きます。

ポリアモリー

ポリアモリーは、合意のうえで複数のパートナーと関係を築く恋愛スタイルのこと。「合意のうえ」というのがポイントで、関係者のうち一人でも合意を得ていない場合は、ポリアモリーではなく浮気と見做されます。

男性と女性の恋人を同時に持つと誤解されやすい、バイセクシュアルと混合されることがある用語。性に奔放なようでいて、「合意のうえの意思決定・正直に・相手を思いやる・本気で関わる・誠実に・個性を尊重して」という倫理を大切にします。

バイロマンティック

バイロマンティックは、男性と女性に恋愛指向を抱くセクシュアリティ。両性愛と似ていますが、恋愛感情を抱いても、性的欲求を感じるとは限らない点が異なります。両方の性と恋愛が楽しめる一方、性的な行動は伴わない傾向があります。

他の様々なセクシャリティを知りたい場合には、以下の記事がおすすめです。性別に限らず、セクシャリティにはあらゆる指向が存在するため、是非チェックしてみてください。身の回りの方々だけでなく、自身のセクシャリティについても見え方が変わってくるかもしれません。

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両性愛について理解を深めよう

男性

両性愛は、男女の性別を問わず、性愛感情が抱けるセクシュアリティです。しかし、理解が十分に広まっていないため、ステレオタイプなレッテルを貼られることもしばしば。異性愛者からだけでなく、セクシュアル・マイノリティからも敬遠されるケースも見られます。

両性愛に対して、先入観を抱くことなく見極める目を持つことは大切。他のセクシュアリティも含めて、理解を深めていきましょう。

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