
世界で広がる「生理の貧困」対策。日本の場合は?個人ができることは?
SNSでも話題の「生理の貧困」。金銭的理由で生理用品を購入できない女性がいてはならないと、今世界各国で動きが起こりつつあります。では、日本では? 私たち一人一人ができること・考えたいことも併せてご紹介します。
「生理の貧困」の実態と問題点とは

環境や金銭的な理由から、生理用品を使う余裕がないという問題は、一見発展途上国の問題かと思われがちですが、実は私たちの住む日本を含む途上国にも広がっています。あるデータでは、高校生以上の女性のうち約20%が「生理用品が買えず困ったことがある」と回答。女性の必需品にもかかわらず、生理用品は10%の税率がかかる上、新型コロナウイルスによる経済打撃が大きい昨今では、データ以上の女性が生理の貧困に直面していると考えられます。
また、ここでいう生理用品とは、ナプキンやタンポンだけではありません。産婦人科への通院、ピルなどの薬、はたまた生理休暇の利用など…生理を取り巻くサービス・環境への理解や、それにかかる費用などの負担も、多くの女性に重くのしかかっているのです。
日本でも自治体や企業が、対策に乗り出し始めました

世界で見ると、イギリス・スコットランドでは生理用品の無償提供が開始、ニュージーランドでも学校で無償提供が始まるなど、すでに対策が国全体で進んでいるところも多い様子。そんななか後進的だった日本でも、ちらほらキャンペーンに乗り出す企業や自治体が出始めました。
例えばコンビニの大手・ファミリーマートでは、2021年内生理用品を2%割引で販売。東京都豊島区の区役所では試験的に、生理用品の無償提供が実施されました。また、公共施設などの個室トイレにナプキンを常備し無料で提供するサービスも試験的に実施され、年内のリリースを目指しているという例も。
こうして国が徐々に動き始めてはいますが、私たち一人一人もしっかり問題に向き合っていかないと、根本的な解決は望めません。では私たちはどうすればいいのでしょうか。
まずは問題に目を向けることが、解決への第一歩のはず

生理の貧困は国で考えていかなければいけない、とても大きな問題です。私たち個人が一気に解決することは難しいかもしれませんが、それでも問題に気付いて考えることは、きっと大切なこと。
例えば生理の貧困について呼びかけをしている団体に共感したら署名をしたり、試験中のサービスを積極的に利用してみたり…余裕がある方は、海外にも目を向けて、発展途上国に生理用品を寄付するのも一案かもしれませんね。
大それたことができなくても、友人と問題について話し合ったりするものいいですね。そして生理がない男性はなかなか向き合うことが難しいテーマなので、旦那さんなど、話し合える男性に自分の考えを伝えてみるのも大きな一歩になるでしょう。
SDGsが広がって布ナプキン、吸水サニタリーパンツなども出てきており、昔に比べ「生理」が世の中のテーマとして認知されてきている気がします。そんな今だからこそ、「自分は平気」「男性だから興味がない」と背を向けず、”自分ごと化”して、しっかり考えてみませんか?
参考
コロナ禍で「生理の貧困」が顕在化した意味(1) 「生理の貧困」解決へ 全学校で生理用品を無料配布へ NZ政府 生理用ナプキンの無料化を実現するサービス「OiTr」 “生理の貧困”解消へ行政が支援 東京・豊島区が防災備蓄用の生理用品を「画期的」無料配布 ファミリーマート創立40周年にちなんだ「40のいいこと!?」3月8日国際女性デー翌日から始まる応援価格、対象の生理用品が年内全品ずっと2%割引に。■Writer's Profile
MAHARU
雑誌編集者・フリーライター。女性ファッション誌読者モデル。30代に入り、色んな意味で人生の岐路に立っています。働き方や美容をメインに発信していきます!
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