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日本でも増加中のBIO HOTEL(ビオホテル)。サステナブルな宿泊施設についてご紹介

日本でも増加中のBIO HOTEL(ビオホテル)。サステナブルな宿泊施設についてご紹介

日本でも増加中と話題のビオホテルとは、どんな特徴を持つホテルなのでしょうか。ビオホテルと呼ばれる宿泊施設についての特徴や、認定されるための条件などをご紹介。一度は泊まってみたい、国内外のおすすめビオホテルの情報と一緒に、ぜひチェックしてみてください。

2021.05.14 レポート

ビオホテルとは?

①サステナブルな宿泊施設のこと

プール

「ビオホテル(BIO HOTEL)」とは、サステナブルな宿泊施設のこと。ホテルに宿泊すると、必ず施設の中で眠ることになりますし、朝食などをいただきますね。夜になれば明かりを点けますし、施設の従業員のお世話にもなります。

そんな宿泊施設で必要とされている設備や食事、従業員の待遇などでサステナブルを実現しているのがビオホテルです。建材や内装にできる限り自然素材を利用し、食事・リネン類・アメニティ類・店舗のお土産類もオーガニックで統一しています。

また、CO2削減のために再生可能エネルギーも活用しています。さらには、従業員の仕事環境や健康に意識を向けていることも特徴です。

②ヨーロッパ発のビオホテル協会が管理

ビオホテルは、単にエコを意識するだけで名乗れる宿泊施設ではありません。「ビオホテル協会(Die BIO HOTEL)」と呼ばれる団体が定めた基準をクリアして、正式な認証を受ける必要があります。

ビオホテルの発祥は、ドイツのバイエルン地方とオーストリアのチロル地方。オーガニックや環境保全を意識した宿泊施設および生産団体が集まり、「ビオホテル協会」が2001年に設立されました。協会の認証を受けたビオホテルは、ドイツやオーストリアを中心としたヨーロッパ7ヶ国で、100施設ほどが稼働しています。

③日本にも存在する

ビオホテルの認証を受けた宿泊施設は、日本にも存在します。日本のビオホテルは、「一般社団法人日本ビオホテル協会(BIO HOTELS JAPAN)」の認証を受けたもの。東京都に本部を置く「ビオホテル協会」公認の団体で、2013年に発足しました。

現在稼働している国内のビオホテルは、3施設。「日本ビオホテル協会」が定めた厳しい基準をクリアして、サステナブルなサービスを実施しています。

ビオホテル認証のための基準は?

①フード基準

朝食

ビオホテル認証の基準の一つとなるのが、食に関するもの。食事や飲み物に使用される食材は、できる限り現地から調達し、オーガニック100%であることが求められています。

また、生産段階から消費の過程までの流れが追跡できる、「トレーサビリティ(追跡可能性)」も重視。信頼できる生産者のもとから届けられた食材を、しっかりと使っていくことも意識しています。

②コスメティック基準

コスメティック基準のクリアも、ビオホテル認証取得のために必要なこと。コスメティックとは、スキンケア製品を始め、シャンプーや石鹸などのアメニティ類が該当します。施設内で使われるものは、すべてオーガニック製品でなければいけません。

また、タオルやリネン類、施設の建材や内装材といったものも、可能な限り自然素材を使用することが求められます。施設内の店舗で販売される商品なども同様です。

③環境基準

ビオホテル認証を取得するには、環境基準もクリアしておくことが求められます。100%再生可能エネルギーの使用、CO2排出量削減のための継続的な取り組み、水資源の効率的な活用などが挙げられますね。使用される紙類は、再生紙またはFSC認証紙のみOKとされています。

また、従業員の職場環境にも配慮する必要が。気持ちよく働ける環境であるか、通勤の距離や方法はどのようなものか、という点にも意識が向けられます。動物がいる宿泊施設では、飼育環境の充実や倫理的な取り扱いをしているかという点も評価されます。

日本ビオホテル協会の基準はやや異なる

日本ビオホテル協会(BHJ)とヨーロッパのビオホテル協会の認証基準は、やや異なります。日本の場合は、BHJ独自のガイドラインの基準を満たしたものに認証が与えられます。例えば、フード基準では、ガイドラインの75~100%を満たしていればOK。環境基準では、1つ以上のCO2排出量削減の取り組みがあることが求められます。

About BHJ

海外で人気のビオホテル

①オーストリア|Holzleiten Hotel

『Holzleiten Bio Wellness Hotel』は、オーストリアのチロル地方にあるホテル。海外のビオホテルを体験するのであれば、発祥の地にある施設を利用してみるのはいかがでしょうか。

山と大自然に囲まれたスパホテルで、絶景のロケーションと100%オーガニックの食材を使った料理が人気。塩素フリーのプールでゆったりと過ごすのも一つです。

Holzleiten Bio Wellness Hotel

②ドイツ|Almodovar Hotel Berlin

『Almodovar Hotel Berlin』は、ドイツの首都ベルリンにあるビオホテル。ビオホテルは郊外にあることが多いのですが、それにより移動が大変だというデメリットが。首都におかれていることで、アクセスが容易なのは魅力的ですね。

また、機能的でモダンな内装も人気ですよ。オーガニック食材を使ったベジタリアンレストランの店舗もあるので、食事を堪能しつつ、ドイツの首都の観光が手軽にできます。

Almodovar Hotel Berlin

③イタリア|Bio Hotel Palermo

地中海のビオホテルを堪能したいのであれば、『Bio Hotel Palermo』で過ごしてみましょう。シチリア島最大の都市、パレルモにある宿泊施設になります。

パレルモ中心部にある人気ホテルで、マッシモ劇場まで徒歩5分の距離。自然素材の家具と、有機栽培の朝食を楽しんでくださいね。

Bio Hotel Palermo

日本で堪能できるビオホテル

①長野|カミツレの宿八寿恵荘

長野県にある『カミツレの宿八寿恵荘(やすえそう)』は、日本で初めてビオホテル認証を受けた宿泊施設。カミツレとは、カモミールのこと。国産カモミールのスキンケアブランドである「華密恋」から誕生しました。

カミツレエキスをふんだんに利用した「華密恋の湯」は宿の目玉。アメニティも「華密恋」ブランドが揃っています。山間の里の中にひっそりと佇む宿で、ほっこりと癒やされたい方におすすめ。

カミツレの宿八寿恵荘

②福島|おとぎの宿米屋

福島県の『おとぎの宿米屋(よねや)』は、天然温泉を備えたビオホテルとして知られています。温泉水を利用して、給湯や冷暖房エネルギーに変換していることが特徴。

また、オーガニック認証の食材を利用した料理にも定評あり。施設内の真ん中にある『森のおへそ』という店舗では、米屋オリジナルとなるオーガニックグッズも販売されています。

おとぎの宿米屋

③北海道|Auberge erba stella

北海道の『Auberge erba stella(オーベルジュ・エルバ・ステラ)』は、全3室の小さなビオホテル。大人のための宿をコンセプトに、北海道でしか作り得ないもの、感じ得ないものを提供しています。

食事は無農薬栽培の自家菜園から収穫された食材を、野菜ソムリエプロの夫婦が丁寧に調理してくれますよ。北海道の大自然に囲まれた宿で、ゆったりと過ごしてみてください。

Auberge erba stella

【番外編】京都|GOOD NATURE HOTEL KYOTO

番外編としては、京都の『GOOD NATURE HOTEL KYOTO』という施設がおすすめ。ビオホテル認証は取得していませんが、環境や健康に配慮した建物が認定される「WELL認証」を持ちます。食料品や雑貨の店舗やレストランなどが並ぶ、複合施設の中のホテルです。

GOOD NATURE HOTEL KYOTO

ビオホテルで癒しのひとときを

ホテル

ビオホテルとは、自然素材に囲まれてゆったりと過ごせることが特徴の宿泊施設。日本にも3件のビオホテルがあるので、海外まで行かなくても体験することは可能ですよ。忙しい日常を忘れられる、癒しの空間を堪能してみましょう。

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